研究課題
本研究では,新しい機能をもつ,あるいは高機能をもつ革新的な電磁波デバイスの構造創成を目的に,デバイスを構成する材料構造であるミクロ構造と,デバイス自身の構造であるマクロ構造の構造設計を同時に,かつ有機的に実施することが可能な,両スケールの構造創成設計を統合化したマルチスケールにおける構造創成設計法を,トポロジー最適化に基づき構築した.本研究では,まず最初に,ミクロ構造とマクロ構造のトポロジー最適化手法の開発を,それぞれ個々に具体的な構造設計問題を対象に行った.すなわち,ミクロ構造のポロジー最適化手法の開発については,誘電体メタマテリアルの最適構造設計を対象に,負の有効透磁率を示す構造が得られる方法論を構築するとともに,簡単な設計例によりその有効性を検証した.さらに,ミクロ構造のトポロジー最適化手法の開発の展開として,音響メタマテリアルの最適構造設計を構築し,簡単な設計例によりその有効性を検証した.他方,マクロスケールのトポロジー最適化手法の開発においては,パッチアンテナ,金属導波管,クローキングデバイスなどの電磁波デバイスを対象に方法論を構築し,簡単な設計例により,その有効性を検証するともに,高機能なデバイスが設計可能なことを明らかにした.そして,これらの検討結果をもとに,ミクロ構造とマクロ構造のトポロジー最適化手法の統合化を進めた.すなわち,ミクロ構造のトポロジー最適化手法から得られる材料構造を用いて,マクロ構造たる電磁波デバイスの最適構造設計を行う,ミクロ構造とマクロ構造の同時最適化の方法について,ハイパーレンズの構造設計を対象に開発を行ってきた.現在,ミクロ構造とマクロ構造の階層性を表現可能な方法の基礎検討は終了しており,具体的なハイパーレンズ構造設計を対象に,同時最適化の方法,アルゴリズムを構築していく予定である.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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