研究課題/領域番号 |
22360058
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
齋藤 義夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00108218)
|
研究分担者 |
田中 智久 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70334513)
朱 疆 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70509330)
|
キーワード | 自由曲面加工 / 三次元形状計測 / 画像簡略化 / 多軸制御 |
研究概要 |
平成23年度は下記のような研究を行い成果を挙げた。 1.8軸制御熱線加工機の高速制御化とレーザ計測装置の組込みによるシステムの改善:(担当:齋藤義夫、田中智久) 自由曲面ではデータ点数が精度と密接に関連するため、精度の向上には膨大な情報量が必要で、これを数値制御でコントロールするためには、制御装置の高速化が不可欠である。加工および計測を高速で対応させて稼動させることが、自由曲面の生成に重要であることは明らかであるが、従来のNC装置やロボットコントローラでは十分な速度が得られていない。そこで、8軸制御用モーションコントローラを用いて、現有設備の8軸制御熱線加工機の制御装置を高速化した。これと並行して、高精度レーザ測定器を同機に組込み、加工と計測を同時に行えるように改良を行った。 2.加工と計測を統合した3次元自由曲面生成システムの構築:(担当:田中智久、朱疆) 上記レーザ測定器により、最近実用化が盛んになっている機上計測技術とも関連して、三次元形状測定技術の実用化とも結びつき、加工と計測をインターラクティブに行う3次元自由曲面創成システムの構築を試みた。具体的には、製品モデルを簡略化することで、粗加工用のモデルを生成し、この簡略化とは逆に粗加工から仕上げ加工を行うことで、加工パスを合理的に生成することを可能とした。これらの過程で加工と計測を組合せることにより、多軸制御加工の特性把握と制御精度の向上が図れる。例えば、加工においては、加工機の動きと熱線の向きを考えることで容易にパスの生成方法が理解できるが、逆に曲面の情報から加工に必要な熱線の移動パスを探し出すことは非常に難しい。ロボットの逆運動学以上に冗長度が高いことが予想できる。そこで、加工と計測が融合することにより、多軸制御に適合できる逆変換プロセスの開発を試みた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りに研究が進み、順調に成果が得られている。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の計画に従い研究を推進する予定である。種々の波及的な成果が得られており、順調に進展しているので、支障となる問題点は特にない状況である。
|