研究概要 |
本年度はマイクロフォイルモータの開発では、フォイル型超音波モータφ0.95の開発を行い、有限要素法により最適駆動原理を明らかとした。このフォイル型超音波モータの実験を行い、一定方向への回転を確認し、800rpm以上の高速回転を実現した。また、150分以上の長時間駆動を確認することも出来た。これにより、フォイル型超音波モータは、IVUSへの応用に適正があると考えられる。また、ロータの形状(軸とのクリアランス)も重要であった。振動による駆動は接触が重要であるが、接触力が大きいと回転しなかった。今後のIVUSへの応用を考えると、800rpmの回転をできる限り芯振れなく実現する必要がある。 球面超音波モータのを用いた力帰還型のHapticDeviceの開発では、今年の目標は、最大出力500mN,誤差率19.5%,応答速度30ms,抵抗力260mNとした。本年度では、まず球面超音波モータ試作との制御方法の検討,評価を行った。できる限り力の分解能を高めるために、最大抵抗力(力呈示の限界)をロータとステータの押しつけ力を押さえた。制御法も細かく速度が変化できるPWM法を利用した。ただ、通常のPWM法ではロータが振動的になり、摩耗等の問題を生じたので、個別の工夫が必要であった。その結果、本モータは、十分に目標値を満たすことができた。ただ、温度や経年変化によるロータの摩耗等により力の分解能が劣化する問題を生じている。摩耗の取組が必要である。
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