研究課題/領域番号 |
22360070
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
社本 英二 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20216146)
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研究分担者 |
樋野 励 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (80273762)
鈴木 教和 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (00359754)
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キーワード | トライボロジー / 機械要素 / 気体軸受 / 進行波 / 非接触浮上 |
研究概要 |
本研究では、進行波を利用した独創的な軸受原理を適用することで、従来の空気軸受の限界を超える高性能軸受を設計・開発し、さらに超精密送り装置としての実用性能を評価・検討する目指している。本年度は以下の研究を行った。 1) 解析モデルの改善と軸受寸法・駆動条件の最適化 進行波軸受においては、進行波の波長や振輻、波数、周波数、さらに軸受の寸法とすき間が性能に影響を与える主なパラメータと考えられる。これらの数多くのパラメータの影響をすべて実験的に調べることは現実的ではないため、有限要素法解析モデルを駆使して適切な進行波の波長や波数、振幅、周波数、軸受径、すき間等を決定し、さらに理論上(理想的な場合)の性能を求めた。 2) 高剛性・高精度軸受装置の設計・試作 上記1)で行った基本設計に基づく寸法、および周波数や振幅等を可能とする進行波軸受装置の詳細設計を行った。初めて製作した装置では、薄板状の軸受面を数少ない積層型圧電素子で変形させる構造としたため、軸受面形状および進行波形状が歪み、特に負荷時に大きな歪を生じて性能の低下を引き起こしたことが分かっている。そこで本装置では、比較的高振幅で滑らかな進行波を発生すると同時に、直接軸受荷重を支える方向に数多くの薄板状圧電板を配置することで軸受面の剛性・精度を向上した。また、中央の圧力溜まり部分は、弾性変形と熱変形を抑制するため、圧電素子と同程度の熱膨張孫数を持つブロックで強固に支える構造とした。
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