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2010 年度 実績報告書

MEMS技術とレーザー計測の融合によるマイクロ燃焼の解明と制御

研究課題

研究課題/領域番号 22360083
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 雄二  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80222066)

研究分担者 斎木 悠  名古屋工業大学, 工学部, 助教 (60550499)
キーワードマイクロ燃焼 / 消炎距離 / 表面反応 / レーザー計測 / モデリング
研究概要

本研究では,新たに開発する非接触型MEMS温度センサにより熱的境界条件を明確に規定した上で,近接場を用いた壁近傍のLIFによって,壁面の活性度,壁温を変化させながら,ラジカル分布,火炎温度などの計測を行って,壁面の化学的影響を解明することを目的とした。また,MEMS技術を用いて製作される薄膜コーティングにより表面反応の制御を試み,マイクロスケールにおける安定かつ高燃焼密度の気相燃焼実現に向けて具体的な指針を与えることを目指した.
(1)LIFによる壁近傍のOH計測
加熱壁面ごく近傍のOH濃度を計測するため,紫外線顕微鏡を用いたOH-LIF計測システムの構築を行った.また,熱的境界条件を保ったまま,固体表面のみに白金,石英,原子層積層法で形成したアルミナの3つの物質を用いた場合の,OHラジカル分布を計測した.低温では熱的消炎効果が支配的であるのに対し,高温では化学的消炎効果が顕在化し,石英においてもOHが破壊されていることが確認されるとともに,アルミナ層がほぼ不活性と考えられることを明らかにした.また,数値シミュレーションを用いた検討から,化学的消炎効果は壁面ごく近傍(0.5mm以下)にのみ顕在化するため,流路幅数mm以上の場合にはバルク特性はほとんど変化しないことを示した.
(2)アーク放電を用いたラジカル表面反応計測システムの構築
種々の材料の加熱壁面近傍で,OHラジカルをアーク放電により再現性良く発生させ,時空間的なOHラジカル濃度分布をLIFにより計測し,壁面の活性度とOHラジカルの減衰時定数の相関について検討を行って,壁面の化学的消炎効果を検討するための,計測システムの構築を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Quenching Mechanism Study of Oscillating Flame in Micro Channels Using Phase-locked OH-PLIF2011

    • 著者名/発表者名
      Fan, Y., Suzuki, Y., Kasagi, N.
    • 雑誌名

      Proceedings of Combustion Institute

      巻: 33 ページ: 3267-3273

    • 査読あり
  • [学会発表] 薄型チャネル内メタン・空気予混合火炎における壁面での表面反応の影響2011

    • 著者名/発表者名
      齋木悠, 茫勇, 鈴木雄二, 笠木伸英
    • 学会等名
      第48回日本伝熱シンポジウム
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      20110601-20110603
  • [学会発表] Investigation of Wall Chemical Effect on Flame Quenching2010

    • 著者名/発表者名
      Fan, Y., Lin, W., Suzuki, Y., Kasagi, N.
    • 学会等名
      33rd Int.Symp.Combustion (Combustion 2010)
    • 発表場所
      北京,中国
    • 年月日
      20100801-20110806
  • [学会発表] Quenching Mechanism Study of Oscillating Flame in Micro Channels Using Phase-locked OH PLIF2010

    • 著者名/発表者名
      Fan, Y., Suzuki, Y., Kasagi, N.
    • 学会等名
      33rd Int.Symp.Combustion (Combustion 2010)
    • 発表場所
      北京,中国
    • 年月日
      20100801-20100806

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公開日: 2013-06-26  

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