研究概要 |
生命体の行動をBehavior as it could be(あり得る生命)をより広い視点から,創造的な可能性のあるロボットの機構,制御法,設計法等を目的とし,平成22年度は以下の成果を得た。 (1)空気抵抗や水抵抗等環境等を物理環境とする力学モデリング方法と空中及び水中の生命体と環境の相互作用及び行動獲得羽ばたきが周期モデルの人工生命体について,簡易流体計算モデルに基づいた飛翔数理モデルを提案し,その物理モデリングから蝶と同様の飛翔行動が得られることを検証した.また,同一形状・構造をもつ人工生命隊の水と空気環境における行動の発現に関する研究を実施した.この実験により,同じ流体環境でも異なる移動行動が得られることを明らかにした. (2)仮想物理空間における人工生命の形態獲得の研究形態のトポロジー獲得方法としては,複雑ネットワークの解析に採用されているモデルの部品間のトポロジー表現に接続行列を採用し,人工生命に取って安定な構造探索の実験を進化計算により実施し,多様な構造を得られることを明らかにした. (3)仮想物理空間における人工生命の行動獲得の研究これまでの単純行動様式を獲得するのではなく,いくつかの行動を交互に発現させる,複合行動獲得法としてのBehavior Composedの概念をを新たに提案した.また,これを羽ばたきと滑空を用いる人工生命体に適応し,これらを組み合わせて複雑な飛翔が可能となることを検証した.人工生命の挙動獲得のための共通プラットホームとなるソフトウェアの開発共通プラットホームに進化計算とニューラルネットワークのインタフェスを作成した.
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