研究課題/領域番号 |
22360132
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研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
羽賀 浩一 仙台高等専門学校, 地域イノベーションセンター, 教授 (30270200)
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研究分担者 |
湯葢 邦夫 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (00302208)
宍戸 統悦 東北大学, 金属材料研究所, 研究推進研究員 (50125580)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 酸化亜鉛 / 薄膜トランジスタ / アセチルアセトン亜鉛錯体 / ファイバー状アセチルアセトン亜鉛 / a軸配向ZnO / CVD / オゾンガス / 透明半導体 |
研究概要 |
酸化亜鉛(ZnO)薄膜は発光素子、受光素子、電子デバイス、磁性デバイス、圧電デバイス、光触媒、透明導電電極と広範囲に応用でき、可視領域で透明という特徴があることから透明をキーワードとしたデバイス応用が積極的に進められてきた。しかし、透明電子デバイスと透明導電電極を除き、先行して他材料のデバイスが実用化されており、大幅なイノベーションの引き金とはならないことが近年明らかとなってきた。薄膜トランジスタ(TFT)ではIGZO(InGaZnO)の実用化が進み、透明導電電極もITO(InSnO)と同程度の電気特性に至っている。IGZOは優れた電気特性が実現してるもののIn、Ga等のレアメタルを大量に使用していることから、ZnO研究が目標とする環境半導体と逆行するものであった。 本研究では原料をZnOのみに限定した高移動度TFTを試作することに注力した。ZnOの製法には工業生産性が高く、高品質な薄膜が得られるCVD法を適用し、CVD原料のZnには安価で安全性の高いアセチルアセトン亜鉛錯体(Zn(acac)2)を用いた。工業ゴムの添加剤に使用されているZn(acac)2は組成、構造、反応性が殆ど知られておらず、市販の原料が利用できないことから、これらの物性値を制御したファイバー状Zn(acac)2を内製した。ZnO薄膜の電気特性と原料の物性値とは非常に密接な関係があることが3年間の助成期間で明らかとなり、ZnO-TFTに適したキャリア濃度に制御された高抵抗ZnO薄膜の試作にも成功した。また、ZnO材料のみによる高移動度TFTを目指し、基板と平行に伝導キャリアを移動させるTFT動作に適したa軸配向ZnO薄膜の製法を確立した。しかし、研究途中で東日本大震災の影響を受け研究の進捗が1年間ほど遅れてしまい、3年間の研究機関でa軸配向ZnO薄膜によるZnO-TFTの確認には至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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