研究課題
本研究では、3Gbps程度の伝送レートを有する超大容量マルチユーザMIMO無線LANシステムのLSI化設計とその国際標準化を進める。具体的に本研究開発では、2.5-3Gbps程度の超高速伝送レート(超大容量)を有するコグニティブ方式による超低消費電力8x8MIMO無線LANシステムのチップ化設計さらにFPGA検証ボードによる実証システムおよびTEGチップの開発までを4年間で実施する。また、その成果をIEEE802.11ac国際標準化委員会へ随時技術提案し、本研究開発の方式を国際標準化の一部とすることも目的としている。平成22年度の主たる成果は、IEEE802.11ac国際標準化委員会に提案した4件のプロポーザルのうち、下記のタイトルの2件のプロポーザルが採択されたことである。1.「Cyclic Shift Values for Legacy Portion」これは、送信側において、不要なビームフォーミングを形成しないようにするための技術である。2.「Phase Rotation for the 80 MHz 802.11ac Mixed Mode Packet」これは、送信機のパワーアンプの線形性を低減するための技術である。以上の2件の内容は、あらためて平成23年5月の委員会で正式に技術仕様Draft.1として採用される予定である。他に技術的な成果として、IEEE802.11ac向けに8x8 MIMOシステム用のMIMOデコーダの開発(北海道大)、および各種IPの設計を実施したことである。以上の成果は、交付申請書の計画より前倒しで進んでいる。
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Journal of Signal Processing
巻: Vol.14 ページ: 384-386
IEICE Transactions on Communications
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