研究課題/領域番号 |
22360156
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
尾知 博 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 教授 (50185617)
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研究分担者 |
吉澤 真吾 北海道大学, 情報工学研究科, 助教 (20447080)
黒崎 正行 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 准教授 (80404094)
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キーワード | ネットワーク / 無線LAN / MIMO |
研究概要 |
本研究では、3Gbps程度の伝送レートを有する超大容量マルチユーザMIMO無線LANシステムのLSI化設計とその国際標準化を進める。具体的に本研究開発では、2.5-3Gbps程度の超高速伝送レート(超大容量)を有するコグニティブ方式による超低消費電力8x8MIMO無線LANシステムのチップ化設計さらにFPGA検証ボードによる実証システムおよびTEGチップの開発までを4年間で実施する。また、その成果をIEEE802.11ac国際標準化委員会へ随時技術提案し、本研究開発の方式を国際標準化の一部とすることも目的としている。 平成22年度の主たる成果である、IEEE802.11ac国際標準化委員会に2件のプロポーザルが採択され、それを受けて平成23年度では、以下の研究内容を実施した。 -1システム方式設計・プロポーザル検討(九州工大)と-2コアIPの低消費電力化RTL設計(北海道大)を中心に実施した。前者は理論導出とそのMatlabによる検証、後者はコグニティブ制御による低消費電力化アーキテクチャの理論的導出および論理設計(Verilog言語を使用)、さらにその論理検証(Model Simを使用)を実施した。 また、本年度は、-1,-2の研究成果を受けて、まず-3システム実装(九州工大,(株)レイドリクス)を開始した。続いて-4マルチユーザ4x4MIMOシステムのFPGAボード実装を開始した。 以上の成果は、交付申請書の計画より前倒しで進んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
主たる目的であるIEEE802.11ac標準化委員会への技術提案が、平成22年度にスムーズに2件採択されたため。
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今後の研究の推進方策 |
平成24、25年度 1.システム設計 システム全体の設計を担当し、以下の開発を実施する。 ・固定小数点モデルRTL設計(九工大、(株)レイドリクス) ・システム制御系設計(九工大:黒崎、院生) ・MAC層HW/SW協調設計(シンガポールA-STAR研究所、院生) ・論理合成および論理検証(九工大、(株)レイドリクス) 本開発では、研究協力者としてシンガポールA-STAR研究所と企業から参加してもらう。そのため、予算は別予算としている。 -2.3Gbpsマルチユーザ4x4MIMOシステムの実証実験 以上のサブテーマを統合して3Gbpsマルチユーザ4x4MIMOシステムの実証実験を実施する。本開発は、九州工大、北見工大および研究協力者として(株)レイドリクスが参加する。具体的には、 ・FPGA実装検証、 ・電波暗室および実環境での計測、 当初は、8x8MIMOシステムの実証を予定していたが、FPGAプラットフォームの大きさの制限のため、4x4に縮小して実施する。
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