研究概要 |
ネットワークのパフォーマンスをネットワーク内に分散した点でモニタリングする手法について解析を行い,測定の性質を示した.また,客観品質QoS (Quality of Service)から体感品質QoE (Quality of Experience)を推定するいくつかの方式について,その推定誤差の性質を明らかにした. 光ネットワークの究極は,光電気光変換がない透明ネットワークであるが,全光デバイスのコストが近い将来下がる気配はない.そのため,光電気光変換を伴う半透明ネットワークがかなり長い間使われる可能性が高い.半透明ネットワークにおいては,高コストである3R (Reamplifying, Reshaping, Retiming)をどのノードに配置するか,また,それを利用するルーチングをどのように行うかが重要になる.また,光ファイバ伝送の速度は年々大きくなっているが,全部をより大きな速度に一度に変えることは難しいので,異なる速度が混在することになる.波長は異なっていても,一本のファイバに異なる速度が混在すると,干渉が大きい.したがって,ルーチングにより,干渉が大きい状態を回避する必要がある.本研究ではパフォーマンス管理に重点を置いたルーチング手法について検討した. 無線ネットワークにおいて,近くのアクセスポイントは利用者が多数いるが,少し離れたアクセスポイントは利用者が少ないことがある.このような状況において,新しい利用者を後者に誘導してパフォーマンスを上げる方式について検討し,その効果を調べた.また,マルチホップ無線ネットワークにおいて負荷分散を行うことによりパフォーマンスを上げる方法についても検討し,新しい方式を提案した.
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