研究課題/領域番号 |
22360165
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
石丸 伊知郎 香川大学, 工学部, 教授 (70325322)
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研究分担者 |
高橋 悟 香川大学, 工学部, 准教授 (50297579)
田中 直孝 香川大学, 農学部, 准教授 (60324109)
西山 成 香川大学, 医学部, 教授 (10325334)
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キーワード | フーリエ分光 / 分光イメージング / 位相シフト干渉 / 空間的位相シフト / 高時間分解能 / ワンショット / 医用計測 / 無侵襲血糖値センサー |
研究概要 |
計測対象の時間的な揺らぎに頑健である、1画像(ワンショット)で分光特性を取得するワンショット小型フーリエ分光方式の研究を進めている。これは、我々が世界に先駆けて提案した結像型2次元フーリエ分光方式の時間分解能を高めるための研究である。これにより、動きを伴う生体組織を計測する、例えば無侵襲血糖値センサーなどの医用計測技術の実現可能性を高めることが可能になる。 本年度は、相対傾斜位相可変フィルタの設計指針をまとめ、実験によりワンショットで分光特性を取得可能であることを確認した。設計では、まず、求められる波長分解能と計測波長帯域から、相対傾斜ミラーの傾斜角度をフーリエ分光法の理論式に基づいて算出する。その後、受光デバイス、例えばCCDカメラの水平方向の画素数から1画素あたりの位相シフト量を算出する。この値が、計測波長帯域の最短波長のサンプリング定理を満たしていれば良いという設計方法である。具体的には、計測波長帯域が400nm~1000nm、波長分解能が5nmの時、必要となる位相シフト量は100μmとなり、受光デバイスの水平方向の長さが25mmの場合、相対傾斜角度は0.2deg.となる。一般的なCCDカメラを受光デバイスに用いる場合、水平方向の画素数はおよそ500画素であることから、1画素あたりの位相シフト量は200nmとなり、計測波長帯域の最短波長400mmのサンプリング定理を満たしている。この指針に基づいて相対傾斜ミラーを試作し、メタルハライドランプを光源として分光特性を実験的に取得した。その結果、メタルハライドランプ特有の輝線スペクトルを有する分光特性を取得可能であることを確認した。
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