研究課題
本研究では室温で動作し10^<-13>T台の磁界検出分解能を有する集積化薄膜磁界センサアレイを開発し、心磁界等の生体磁気信号の計測分布から生体内部の興奮部位を逆問題演算により推定、イメージングすることを目指す。開発する磁界センサは、微弱磁界に対する磁性薄膜の透磁率の変化を表皮効果と強磁性共鳴現象を利用して高感度に取り出すものである。筆者らは約600MHzのキャリア信号をセンサ素子へ印加し、磁界により位相変調された信号の位相差を高感度に計測する方法を開発した。キャリア信号の位相変化感度は伝送線路の波長短縮効果が大きいほど上昇することから,高い誘電率を有するセラミック基板と磁性薄膜を組み合わせて伝送線路を構成し,センサ素子の波長短縮をはかった.筆者らはセラミック基板(比誘電率≒115)による位相変化感度を向上させることを意図し、薄膜磁界センサを開発した。磁界に対する位相変化感度は最大で600 degree/0eを得、同一のCoNbZr薄膜をテフロン基板(比誘電率≒5)へ適用した場合に比較して、SN比が約3倍向上することを確認した。開発したセンサを用いて磁気シールドルーム内において健常者の心磁界を計測し、心電計との同期測定を実施し、心磁界のR波およびT波が計測できることを確認した。
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Inteface Oral Health Science 2009
ページ: 329-331
Nuclear Inst.and Methods in Physics Research, A
巻: vol.624, issue3. ページ: 554-559