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2012 年度 実績報告書

ザゼンソウにおける発熱制御システムおよびエネルギーフローに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22360168
研究機関岩手大学

研究代表者

長田 洋  岩手大学, 工学部, 教授 (10261463)

研究分担者 伊藤 菊一  岩手大学, 農学部, 教授 (50232434)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード植物 / 制御 / ロバスト / 省エネルギー
研究概要

本研究は,限られたエネルギーにより効率的な温度制御を行う恒温植物ザゼンソウの温度制御機構を,工学および生化学の両面から解析し,その省エネルギー特性を提供するメカニズムの解明を目指すものである.本年度は,ザゼンソウの物理モデルを構築し,全体のエネルギー特性のシミュレーションを行うことを目指した.
国内の群落地より生体のザゼンソウを採取し,水槽にて各部の温度を局所的に変化させたときの各部の温度変化を記録した.根部分の温度変化は茎まで伝わりにくく,根部分の温度が10℃低下した場合でも茎の温度低下は2℃ほどであった.また,茎部の温度が急速に低下(15℃→7℃)して数分経過後に肉穂花序の温度が低下(20℃→18℃)し,その後同気管が発熱を開始したことから,茎の温度低下によっても肉穂花序の温度が低下し,体温振動が生じることがわかった.さらに,球茎部はわずかに発熱していることも示された.
以上のザゼンソウ各部の温度変化応答と,各器官の熱特性より,物理モデルの検討を行った.なお,計測できた生体個数はまだ数個程度であり,次年度も引き続き生体の計測を行いモデル構築のためのパラメータの制度を向上させる必要がある.また,エネルギーフローのシミュレーションのために,夏場の光合成を行っている状態の生体の物理情報の取得も行う必要がある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

基本的な物理パラメータを一通り調査できた.今後は,調査個数を増やし,より良いモデルの構築を目指したい.

今後の研究の推進方策

前年度に引き続いて,生体のザゼンソウの詳細な観察と,物理モデルの検討を行う.
生体のザゼンソウを採取して各部の熱特性計測を行うが,エネルギーフローモデルを検討するため,夏場に光合成している状態を含め,できる限り1年を通して観察と計測を行いたい.

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公開日: 2014-07-24  

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