研究課題/領域番号 |
22360171
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀田 昌英 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (50332573)
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研究分担者 |
戸堂 康之 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (30336507)
松本 高志 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40301121)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 技術戦略 / 社会基盤技術 / 技術の社会的構築 / 民間発案 |
研究概要 |
本研究は,社会基盤技術の開発におけるシーズとニーズの乖離という古典的な問題に対し,その生成過程を分析する既往理論モデルを臨床的に用いることで,良好な生活空間形成に向けた新しい技術戦略論を提示することを目的とした.本研究の結果,社会基盤分野の技術開発にあたって考慮すべき質的,構造的側面を明示的に考慮した分析モデルが複数提示された.主要な研究実績は下記の通りである. i) 東日本大震災における水門・陸閘門の情報システム被害調査: 沿岸部の水門・陸閘門等については,遠隔操作システムを含む新規技術が消防団等の危険を回避できるか否かなど,従来より多くの議論があった.本研究では,被災時の水門操作と情報伝達を詳細に調査し,技術導入の際に規定された運用方針と対比させることによって,技術の受容性と実効性に関する検証を行った.調査結果は第10回人間情報学会講演会およびNature Interface No.54で発表された. ii) 公共事業における民間企業の技術提案に関する理論的検討:現在の日本のPFI事業においては民間企業からの技術発案が少ないことが問題点として挙げられている.本研究ではPFIの民間事業者からの提案に付与しうるインセンティブをオークション理論を用いて定式化し,社会的帰結に関する分析を行った.本研究の成果は土木学会論文集F4に掲載予定(2013年)である. iii) 発展途上国における革新技術普及についての事例分析:インド国における保健衛生分野における長年の課題であったトイレの普及を研究対象として取り上げ,大都市デリーのスラム地域に住む住民によって,トイレや野外排泄等の習慣がどのように認知されているかを構築主義的アプローチによって明らかにした.本調査では現地調査によって住民がトイレについて語る言説をデータとして収集し,系統的に表出する特徴的な言語表現を明らかにすることに成功した.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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