研究概要 |
コンクリート部材の内部きずや鉄筋の損傷等を非破壊的に評価するために,弾性波・電磁波を同時に利用して画像化する,新しい検査システムを開発することを目的とする.ここでは,超音波・電磁波を送受信する素子(アンテナ)をアレイ状に配列させ,このプローブを用いて波形を記録する.計測された波形は,全波形サンプリング処理方式(FSAP 方式)によって,PCメモリ上で集束ビームを合成する.この集束ビームを基に開口合成アルゴリズムに基づく映像化方法でコンクリート内部のきず(空洞欠陥,スリット,鉄筋減肉など)を可視化する技術を開発した.これらの技術は,有限積分法をベースとするシミュレーションや,超音波と電磁波の計測実験によって,その有効性が検証された.また,画像化プロセスは GPGPU によって高速処理され,さらに波形取得から映像化までを一元的に処理するシステムを構築した.
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