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2011 年度 実績報告書

波・流れ・透水性地形相互作用の直接数値解析手法の構築と海浜変形予測への適用

研究課題

研究課題/領域番号 22360194
研究機関名古屋大学

研究代表者

水谷 法美  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10209760)

研究分担者 李 光浩  名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (00447830)
中村 友昭  名古屋大学, 高等研究院, 特任講師 (90569328)
鈴木 高二朗  港湾空港技術研究所, 海洋水工部, チームリーダー (50360764)
キーワード波・流れ相互作用 / 透水性海岸 / 地形変化 / 直接数値解析 / ネットワークカメラ / 画像解析 / 海岸侵食
研究概要

水谷は七里御浜井田海岸の汀線変化の観測を行うとともに,鈴木と共同してインターネットカメラ設置を行った.汀線変化については,これまで経年的に行われてきた結果も含めて考察し,人工リーフ背後ではほぼ定常的な汀線位置が保たれていること,また,人工リーフ未設置区間では汀線変化は大きく,海象条件により大きく支配されることを明らかにした.また,水谷と鈴木はインターネットカメラによる汀線観測方法について,これまで行われていた手法とことなる手法を提案し,その有効性を示した.また,水谷は,河口部の波流れ共存場における波と流れの相互作用について,塩分や浮遊砂などによる密度変化が及ぼす影響について,新たに数値解析手法を提案し,その有効性を淡水・塩水が混合するシンプルな水理模型実験を行って確認した.
李は,河口部付近に設置された人工リーフを考慮した波・流れ相互作用について,昨年度手がけた三次元数値解析手法の精緻化を行った.特に,人工リーフの透水性に考慮について,精力的に実施し,当初想定したレベルのモデルの構築を行った.これを用いて人工リーフが及ぼす波・流れ共存場の流動場の特性について考察した.そして,人工リーフの設置位置などによる流動場の変化特性を示した.
中村は,地盤の波浪応答を考慮した漂砂モデルを,浮遊砂まで含めた形で構築した.このモデルを使って,海底地盤上に置かれた人工リーフやマウンド周辺の局所洗掘や,マウンドなどの波による三次元地形変化の予測手法を考究した.
これらの成果は,本研究の目的とする実海域における波・流れ共存場における人工リーフなどの透水性地形の相互作用およびそれに伴う地形変化の予測の基礎となる成果であり,当初の計画通り順調な成果が得られていると判断される.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

数値解析手法,現地海岸の実測,水理模型実験はほぼ順調に実施されており,期待していた成果は達成されている.

今後の研究の推進方策

最終年度は,ウェブカメラにより連続撮影された画像解析による汀線変化の解析とその機構の解明,および透水性地形を考慮した波・流れ共存場の三次元数値解析手法の構築を行う.さらに本研究の総括を行う.

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 浸透滲出流による層流・乱流抵抗の影響を考慮した漂砂モデルとその適用に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      中村友昭, 水谷法美
    • 雑誌名

      土木学会論文集B2(海岸工学)

      巻: Vol.67, No.2 ページ: I_36-I_40

    • DOI

      10.2208/kaigan.67.I_451

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 波と流れの相互作用に及ぼす交差角度の影響に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      李佑東, 水谷法美, 許東秀
    • 雑誌名

      土木学会論文集B3海洋開発)

      巻: Vol.67, No.2 ページ: PI 256-1_261

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Large-Eddy Simulationにおける漂砂計算への渦の効果の導入と遡上津波による洗掘現象への適用に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      中村友昭, 水谷法美
    • 雑誌名

      土木学会論文集B2(海岸工学)

      巻: Vol.67, No.2 ページ: I_1183-I_1188

    • 査読あり
  • [学会発表] 浚渫土砂から成る人工浅場の地形変化に及ぼす波動場の影響に関する2次元数値解析2012

    • 著者名/発表者名
      石原遼, 中村友昭, 水谷法美
    • 学会等名
      平成23年度土木学会中部支部研究発表会
    • 発表場所
      信州大学(長野県)
    • 年月日
      2012-03-08
  • [学会発表] 3次元直接数値解析による透過性人工リーフ周辺の水理特性・エネルギー輸送過程に関する研究2012

    • 著者名/発表者名
      福田直也, 李光浩, 水谷法美
    • 学会等名
      平成23年度土木学会中部支部研究発表会
    • 発表場所
      信州大学(長野県)
    • 年月日
      2012-03-08
  • [学会発表] WEBカメラにより連続撮影された画像解析に基づく汀線変化の解析に関する研究2012

    • 著者名/発表者名
      VU THI LAN HUONG, 鈴木高二朗, 水谷法美
    • 学会等名
      平成23年度土木学会中部支部研究発表会
    • 発表場所
      信州大学(長野県)
    • 年月日
      2012-03-08
  • [学会発表] 七里御浜井田地区海岸の汀線変化に関する一考察2011

    • 著者名/発表者名
      Vu Thi Lan Huong, 水谷法美
    • 学会等名
      平成23年度全国大会第66回年次学術講演会
    • 発表場所
      愛媛大学(愛媛県)
    • 年月日
      2011-09-08
  • [備考]

    • URL

      http://www.coast.civil.nagoya-u.ac.jp/wiki.cgi/MizutaniNorimi?page=Top

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公開日: 2013-06-26  

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