研究課題/領域番号 |
22360212
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研究機関 | 国土技術政策総合研究所 |
研究代表者 |
渡部 富博 国土技術政策総合研究所, 港湾研究部, 室長 (10356040)
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研究分担者 |
赤倉 康寛 国土技術政策総合研究所, 港湾研究部, 室長 (70462629)
鈴木 武 国土技術政策総合研究所, 港湾研究部, 部長 (30356034)
井山 繁 国土技術政策総合研究所, 港湾研究部, 主任研究官 (70565746)
石黒 一彦 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (60282034)
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キーワード | 交通工学・国土計画 / 地球温暖化ガス排出削減 / 解析・評価 / 環境政策 |
研究概要 |
交付申請書に記載した研究の目的を達成するために、23年度は下記の検討を行った。 (1)エコ物流内包型の国内幹線物流の輸送機関分担モデル構築 エコ物流指向企業に関わる動向分析として、環境税、炭素税などに関する資料や、大手荷主が利用港湾や輸送機関選択を環境にも配慮して変更した事例などの情報収集を行い、荷主企業の中には、より環境にやさしい輸送モード利用により、CO2排出量や輸送費の削減だけでなく輸送の安定性が向上したとの情報も得られた。さらに、海外の取組み事例として、第三者認証機関が環境格付けや認証を行い,港湾への入港料を減免する制度等についても情報収集した。 (2)シナリオ別の輸送貨物量予測やGHG削減効果が算定できる評価手法の開発と旅策提案 フェリー等に関わる海上輸送モードのGHG排出原単位分析に関しては、フェリー、RORO船、コンテナ船などの船種別のCO2のパラメタリゼーションを行うために、国内の船社にアンケートを実施し、GHG排出原単位算定のためのデータ収集を行った。 また、エコ物流内包型の波及効果算定モデルの開発に関しては、例えば企業のエコ物流志向による企業のイメージ向上、それによる売り上げ増や利益増加などのプロセスなどを均衡モデルを用いて分析できるよう、モデルの構築・高度化に向けた関連資料の収集などを行い、モデル構築を進めた。 さらに、エコ物流の今後の促進をはじめとするGHG排出に関わるシナリオ設定に関連して、欧州主要港での複合一貫輸送の状況や、地球温暖化に対応した欧州での物流施策への取り組み状況など、関連する資料収集や現地調査などを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
エコ物流を考慮した機関分担モデル、海上輸送モードのCO2のパラメタリゼーション、均衡モデルによる波及効果算定モデルなどの個々のパートについては、下記13の研究発表案件は23年度はなかったが、それぞれ検討を進めており、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である24年度は、GHG削減施策の評価手法開発を、各分担者が実施する輸送機関モデルの構築や、CO2排出原単位のパラメタリゼーション、波及効果算定モデル、GHG排出に関わるシナリオ設定などを踏まえて実施することとなるが、交付期間内に所期の成果が得られるように、これまで以上に分担者と密に連絡調整などを行い、研究を進めることとしたい。
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