研究課題/領域番号 |
22360222
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
神田 順 日本大学, 理工学部, 教授 (80134477)
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研究分担者 |
喜々津 仁密 独立行政法人建築研究所, その他部局等, その他 (10370694)
清家 剛 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (60236065)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 複数ファン風洞 / 風向変動 / 風圧特性 / 非定常気流 |
研究概要 |
本年度は、3年間にわたる研究の最終年度であり、実験計画として設定した2つのテーマを実施し、研究報告書としての取りまとめを行った。 1)風向・風速変動に関して、3次元的制御の限界を明らかにすること。すでに前年度までにおいて、さまざまな風向・風速変動のパターンを作成しているが、1列ファン風洞では困難であった広い範囲での風向・風速変動を改めて確認し、整理したうえで、今後の展開に役立つよう条件設定などの記述を整理した。 2)長周期的な乱れを持つ気流作成にあたり、3次元的制御の意味を明らかにすること。スペクトル周波数範囲の制御性能を改めて確認の上、0.01Hzから1Hzまでの範囲のパワースペクトルの再現、0Hzから4Hzまでのココヒーレンスの再現を実証した。 1列ファンを3列ファンに拡大することで、横方向に広がりを持たせることによって、角柱模型の風圧実験が容易になり、さらに、静圧変動の補正も行いやすい利点が明らかとなったが、水平方向には、縮流胴を構成しなかったため、ファンとファンの間での風速低下の発生が認められ、測定部位を変化しても回復しない状況が確認された。今後の風洞設計にあたっては検討の余地がある。 3年間の実験成果は、96ページの報告書にとりまとめ、関係者に配布した。章構成は、1.序論、2.試作風洞の概要と気流性状、3.スペクトル特性とココヒーレンスを模擬した気流の作成、4.非定常な風向変動気流の作成、5.風洞内静圧分布の測定実験、6.非定常気流下における基本断面の風圧測定実験、7.結語よりなる。複数ファンを独立に数値制御することにより、従来の境界層乱流風洞では、困難である非定常な気流、特に+10°から‐10°までの風向角の変化を4秒間で線形に変化させることや、2秒を超える周期の変動を自由に作り出すことを明らかにすることができ、今後の風洞実験の発展の基本資料とすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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