研究課題/領域番号 |
22360231
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研究機関 | 八戸工業大学 |
研究代表者 |
月永 洋一 八戸工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60124898)
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研究分担者 |
阿波 稔 八戸工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10295959)
迫井 裕樹 八戸工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (30453294)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 建築構造・材料 / コンクリート / 表層部 / 脆弱層 / 部材断面厚 / 強度 / 耐久性 / 劣化 |
研究概要 |
これまでは小型試験体を作製して検討を加えたが,本年度は実構造物を想定した高さ1600mm,幅600mm,厚さ100~300mmの試験体を作製して部材断面厚や部材高さの違いによる脆弱層の形成および硬化後の品質について検討した。 1.強度指標値の評価:超音波伝搬速度試験結果より,部材断面厚が厚くなるにつれて脆弱の度合いが増しやすいことが確認され,打設面からの高さが低くなるにつれて脆弱層が形成されやすいことが確認された。また,反発度試験結果より,中心部と端部とで品質が異なることが明らかとなった。 2.透気性の評価:トレント透気試験結果より,部材断面厚が厚くなるにつれて脆弱の度合いが増しやすいことが確認された。また,打設面からの高さが低くなるにつれて脆弱層が形成されやすいことが確認された。 3.劣化指標値の評価:促進中性化試験結果より,部材断面厚の違いによる中性化深さの顕著な差は見られなかったが,打設面からの高さが低くなるにつれて脆弱層が形成されやすいことが確認された。塩化物イオン浸透試験では,部材断面厚が厚くなるにつれて脆弱の度合いが増しやすいことが確認され,打設面からの高さが低くなるにつれて脆弱層が形成されやすいことが確認された。スケーリング試験結果では,表層部と内部での大きな差は見られなかったが,部材断面厚が厚くなるにつれ,脆弱の度合いが増しやすいことが確認され,打設面からの高さが低くなるにつれて累計スケーリング量が増加していることから,劣化抵抗性の低下が増大する傾向が見られた。 以上の結果を整理すると、コンクリート表層部に形成される脆弱層は、部材断面厚や部材高さが大きくなるにつれ,脆弱層も厚くなると考えられる。したがって、部材断面厚や部材高さにより,コンクリートの耐久性は差異を生じることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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