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2012 年度 実績報告書

高効率換気・空調方式の実現を目的とした人体等の移動物体の室内気流解析手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22360243
研究機関東京都市大学

研究代表者

近藤 靖史  東京都市大学, 工学部, 教授 (20267339)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード建築環境・設備 / 流体工学
研究概要

建物室内の換気・空調を効率的に行うことは省エネルギー・省CO2の面で非常に重要である。このため、CFD解析により室内の気流や温度分布を事前に予測し、この結果を設計に活かすことが多い。ただし、通常のCFD解析では、人体などの移動物体による気流の擾乱を無視している。しかし、一般に室内には人体などの移動物体が存在し、これにより換気効率・空調効率が変化する。本研究の目的は室内気流場のCFD解析に移動物体の影響を組み込む方法を確立することである。
前年度までは、実験室内に人体の移動を模擬した移動パネルを設置し、移動パネル周辺の気流分布を測定した。平成24年度には実験室中央にIHレンジを設置し、湯を沸かし、熱上昇流を発生させ、移動パネルによる擾乱により熱上昇流がどのように変動するかを測定した。また、CFD解析については、前年度までの成果に基づいて検討を進めた。
測定結果では、移動パネルによる擾乱によりIHレンジ上の熱上昇流は左右に揺れ、排気フードによる捕集性状が変化することを確認した。すなわち、排気フードに代表される局所排気装置の効率は人体などの動きにより低下し、室内の温熱・空気環境を検討する上で、人体などの移動物体を考慮する必要性が高いと考えられる。また、この状況はCFD解析でほぼ再現できた。
本研究で検討したCFD解析を以下の2つの事例に適用した。地下鉄駅構内の温熱・空気環境を検討するために列車を移動物体として扱い、列車風を利用した自然換気の効果や、ホームドアによる冷房空気の線路部への漏出の防止効果を示した。また、空間分煙がなされているレストランの客席では従業員などの動きによりタバコ煙が拡散・移流されることが問題となるが、これについてもCFD解析により検討した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 飲食店の喫煙区域における空気環境改善に関する研究 第2報―実験および移動物体CFD解析による局所-置換併用換気システムの検討2013

    • 著者名/発表者名
      近藤靖史、植村信也
    • 雑誌名

      空気調和・衛生工学会論文集

      巻: 第195巻 ページ: 6月号掲載決定

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 移動物体による室内気流場への影響に関する実験とCFD解析2012

    • 著者名/発表者名
      近藤靖史、中島裕史
    • 雑誌名

      日本建築学会環境系論文集

      巻: 第77巻、第681号 ページ: 863-871

    • DOI

      doi:10.3130/aije.77.863

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 地下鉄駅構内におけるシャフトを利用した自然換気とホームドアの有効性に関する検討2012

    • 著者名/発表者名
      近藤靖史、遠藤俊
    • 雑誌名

      空気調和・衛生工学会論文集

      巻: 第187巻 ページ: 57-64

    • 査読あり
  • [学会発表] PIVによる空調用吹出口近傍の風速測定と解析方法の検討2012

    • 著者名/発表者名
      中島裕史、近藤靖史
    • 学会等名
      日本建築学会年次大会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20120912-20120914

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公開日: 2014-07-24  

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