研究課題/領域番号 |
22360249
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
門内 輝行 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90114686)
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研究分担者 |
山崎 正史 立命館大学, 理工学部, 教授 (40109038)
守山 基樹 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70534303)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 街並み / 景観形成 / コミュニティ・ガバナンス / 記号論 / 集合的活動 / 地域資源 / 媒介的道具 / 活動理論 |
研究概要 |
伝統的な街並みには、有限の要素の組合せから無限の景観のバリエーションを生成する仕組みが組み込まれている。そこでは、類似と差異のネットワークが縦横に張り巡らされ、多様でありながら統一性のある魅力的な景観が実現されている。それに対して、現代都市の街並みでは、多種多様な要素があまり関連づけられることなく並置され、混乱した景観が蔓延しつつある。その根底には、コミュニティの崩壊という社会システムの変容が潜んでいる。すなわち、美しい街並みを特徴づける類似と差異のネットワークを生み出してきたコミュニティの崩壊が、街並みに現れているのである。 本研究の目的は、住民・行政・専門家・事業者等が協働する「コミュニティ・ガバナンス」(住民を含む関係主体による対話型のまちづくり)に焦点を結び、現代都市の文脈で魅力的な街並みの景観を形成する方法論を記号論の視点から探求することである。具体的には、Y.エンゲストロームの「活動理論」に基づいて、京都市修徳学区を中心とする景観まちづくりの実践の中で研究を進めるアクション・リサーチを展開している。 本年度は、昨年度までの研究成果(街並みの景観特性の把握、まちづくりの問題の抽出と地域資源の発見、街並みルールの構築、景観シミュレーション手法の開発)をふまえて、①コミュニティ・ガバナンスに基づく街並みの景観形成の仕組みを構築するとともに、②景観まちづくりの実践とコミュニティのエンパワメントを推進した。その際、③コミュニティを構成する個々の住民とコミュニティ組織のネットワークの数理的分析を行い、コミュニティに内在するソーシャル・キャピタルとしての社会ネットワークの構造を明らかにしたことは、大きな成果であったと考えている(ネットワークのハブになっているキーパーソンの抽出など)。 以上を踏まえて、現代都市における街並みの景観形成のための方法論を提案している。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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