研究概要 |
以下のA~Eの基礎作業は、継続して行った。 A アジアの都城そして中国都城に関する文献・資料の収集とリストの作成 B 地図資料のインヴェントリーの作成 C 街区組織図の作成 D アジア各都市の街区組織と都市住宅の類型化 E ショップハウスの類型とその分布図の作製 臨地調査については、前年度に引き続いて南京、杭州を中心に行う予定であったが、南京において調査環壌が整わず、中国南部にウエイトを置くこととした。調査は,北京および西安と同様,都市の形成過程,空間構造,各種施設の分布,典型的街区の構成,街路体系,住居類型とその変容を中心に行った。中国南部については、新たに福州を加え、詳細調査を行った。さらに、泉州、〓州について補足調査を行った。泉州については、2本の論文を執筆し,現在の段階で以下にあげる論文が採用となった。開封については初年度に行った調査を整理、補足し、ほぼまとめることができた。現在審査論文を執筆中であるざ洛陽については、都市組織の連続性という意味で、安陽と同様、歴史的な都市組織のあり方に焦点を絞ることとした。この間、並行して、歴史民俗博物館の特別研究プロジェクト「アジアの都市と建築文化に関する比較研究」に参加してきたが、まとめとなる総括国立歴史民俗博物館国際シンポジウム「アジアの都市-インド・中国・日本-」において、「「転輪聖王」の王都-曼茶羅都市の系譜-」と題して発表した。また、最終論文として「アジアにおける都市的集住形式の起源とその変容-都市組織と住居類型-」(2012年度刊行予定)を執筆した。いずれも本研究の骨格に関わる論文である。
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