研究課題
本年度は当研究の最終年度であるあるために、研究成果のまとめとともに、ZPS(Zone Positioning Suystem)を用いて、昔からある典型的なレイアウトである島型配置のオフィスと前年度調査したデザインオフィスと類似するオフィスで行動実験とストレス値の追加調査を行った。得られたこれらの様々なデータを比較することで、研究成果のいっそうの充実を図った。ストレス調査では、同じ業務を行う固定席とフリーアドレスオフィスの調査結果の分析では、一般のワーカーのストレスは固定席よりフリーアドレスの方が高く、逆に管理職のストレス値は、固定席の方がフリーアドレスオフィスより高くなった。さらに仕事のはかどり具合や主観的なストレスとαアミラーゼで計測されるストレス値との関係について詳細に分析して、ストレス値がワークプレイスの評価に重要な指標となることを明らかにした。つぎに、フリーアドレスオフィスのワーカーのZPSデータを分析して、移動距離、行動範囲を調べた。ワーカーの移動距離は、最大は463m/h, 最小は3.9m/h、平均82.5m/hであった。行動範囲は、大半ワーカーが自席から6m以内の範囲で業務を行っていることが判明した。古典的なレイアウトである島型のオフィスは、固定席で面積当たりの収容人数が多いコンパクトな効率的なレイアウトであるにもかかわらず、ワーカーの1時間あたり移動距離は平均236m/hとフリーアドレスオフィス(平均82.5m/h)の約3倍であることも追加調査で判明した。ワークプレイスの評価に、仕事のはかどり具合や主観ストレスなどの主観的な評価法に加えて、行動計測にもとづくワーカーの移動距離、行動範囲の大きさ等の行動に基づく評価法とワーカーのαアミラーゼによるストレス値の評価法を加えることで、エビデンスに基づくワークプレイスの評価方法が確立できる目途が立った。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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