研究課題/領域番号 |
22360259
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
稲葉 信子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20356273)
|
研究分担者 |
吉田 正人 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (60383460)
黒田 乃生 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (40375457)
斎藤 英俊 京都女子大学, 家政学部, 教授 (30271589)
平賀 あまな サイバー大学, 世界遺産学部, 客員講師 (90436270)
|
キーワード | 文化的景観 / 世界遺産 / 環境政策 / 文化政策 / 持続可能性 |
研究概要 |
平22年は、国際機関及び国政府の動向に関る基本情報の収集・分析と、これらに基づく課題の整理(調査地:フランス・イタリア)、また平成23年度以降に行う現地調査の予備調査を実施した(調査地:フィリピン)。 国際機関及び各国調査:文化的景観という概念が定義され、専門分野また地域を越えて我々が共有する土俵ができるまでは、その母体となる概念はむしろ自然保護の側で育てられ、経験が蓄積されていたのではないかと予測をたて、文化遺産の側には余り知られていない自然保護の側のこの領域について調査を行った。国際機関の動向については、ユネスコ「人間と生物圏(MAB)」事業を中心に行った。各国調査については、純粋な自然よりもむしろパストラル(pastoral)すなわち田園の風景の保護を主体に育ってきたと考えられるヨーロッパ諸国を対象とし、フランス及びイタリアにおいて調査を行った。以上の調査結果をもとに、またこれに加えて世界遺産一覧表への登録申請の際に提出される申請書、保存管理計画及び保全状況報告などの分析から得られる情報をもとに、本研究が対象とする文化的景観に特徴的に表れている問題の所在を把握した。 フィリピン・イフガオ地方予備調査:平成23年度以降は現地調査を行い、本研究が対象とする文化的景観が今日直面している課題とその対策方法を現実に即して検証し、生業に依存する文化的景観の保存管理の方法論確立に必要な、価値の構成要素、評価の指標、保存管理の目標値などの項目の洗い出しを行うこととしているが、その調査候補地であるフィリピン・イフガオ地方の棚田調査を行った。
|