研究課題/領域番号 |
22360260
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
石田 潤一郎 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (80151372)
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研究分担者 |
小野 芳朗 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (50152541)
中川 理 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (60212081)
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キーワード | 都市史 / 植民地 / 朝鮮半島 / 都市計画 / 土木 |
研究概要 |
平成22年度は以下の3点について解明を図った。 1、「産業都市化」を図ろうとする京城府及び総督府の方針が「京城市街地計画」策定にどのように反映したか、に関して、主に永登浦について調査をおこない、京城府編入以前の京畿道による街路・区画整理事業計画について新資料を発掘した。1935年前後に先行的に街路整備が進められたこと、旧京城府域との連絡は棚上げして永登浦内にスーパーブロックを構成したことなどが明らかになった。 2、「京城市街地計画」施行開始後、急激に工場の進出が進行し多くの都市問題を惹起した。この対応策について、特に土地区画整理事業の運営と都市公園の設置の状況を中心に調査を進め、そのアウトラインを論文化した。区画整理については、外庭・低建蔽率・洋風住宅という計画者側の理想と、都市型韓屋の選択という現実のズレを指摘した。都市公園については、小規模公園の要求が終始強かった様相と実際の整備状況とを具体的に明らかにした。 3、既成都市に進出した企業中、特に重要な位置を占める鐘紡について、永登浦及び光州に立地した工場施設に関する調査をおこなった。横河建築設計事務所所蔵図面を分析するとともに、光州に存在した全南工場については、遺構の調査と資料の閲覧をおこなった。目下、国内の経営史料との照合を進めている。
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