研究課題/領域番号 |
22360283
|
研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
八田 博志 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (90095638)
|
研究分担者 |
芳仲 敏成 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発本部, 主任開発員 (40526266)
桃沢 愛 東京都市大学, 工学部・機械工学科, 教育教師 (70575597)
|
キーワード | 宇宙往還機 / 再使用型 / 耐熱材料 / 酸化試験 / 試験手法 |
研究概要 |
本研究では、耐熱材料の超高温における酸化速度の絶対評価を可能にする方法を検討している。これまでの酸化速度評価においては、流す環境ガスの供給時の酸素分圧を実験パラメータとしていた。2010年度は、試料表面の酸素分圧は流入ガスの酸素分圧とは大きく異なり(最大2けた程度)、流入ガスの酸素分圧を使って実験値を整理すると大きな誤差を生じることを数値計算により示した。このことは、耐熱材料の酸化試験を正確に行うには、材料表面の酸素分圧を正確に計測あるいは評価することが不可欠であることを示すものである。また、従来の実験装置では、材料の温度は計測できているが、環境ガスの温度は評価されていなかった。本研究では、環境ガスと試料の温度の温度差が酸化速度に大きな影響を及ぼすとの判断にたち、環境ガスと試料の正確な温度分布の評価に向けて、数値計算を行うと共に、温度評価に必要な実験装置の検討を行った。2012年度には、ボロンあるいはジルコニュームを添加したSiCに対して、それまでに確立した技術を使って酸化速度の是って意測定を実施する予定である。2010年度には、その準備のために、ボロンあるいはジルコニュームを添加したSiC等のセラミックスに関して、製造技術を検討するとともに、それらのセラミックスの酸化挙動の予備的計測を実施した。 以上で述べた研究結果は、HT-CMC(ドイツで開催)やICM&P(大阪で開催)等の耐熱セラミックに関する国際会議等で発表し、今後の課題などを明確にした。
|