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2011 年度 実績報告書

弾性率漸減型ハイブリッドバイオマテリアルの開発と特性評価

研究課題

研究課題/領域番号 22360288
研究機関東京工業大学

研究代表者

小林 郁夫  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (40242268)

研究分担者 渡辺 義見  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (50231014)
菊池 丈幸  兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (50316048)
キーワードポーラスチタン / 生分解性セラミックス / 弾性率 / 放電プラズマ焼結
研究概要

作製する試料の特性は,ポロシティ,ポアのサイズ,分布などにからく影響を受けるため,各種条件を変化させて資料を作製した.具体的には,SPS法のパラメータ(パンチ圧力,電流条件など)だけでなく,素材として用いるチタン合金の粒子サイズやリン酸カルシウム粒子サイズ,リン酸カルシウム粒子の表面性情などが影響を及ぼすことが考えられるので,望ましい特性を発揮する複合材を得ることを目的に,チタン合金のサイズ,(均一沈殿法の製造条件などからコントロールした)リン酸カルシウム粒子サイズを変えて,複合材料を作製した.
均一沈殿法については,反応温度,反応時のpH,基質濃度,攪拌速度,共存アニオン添加剤(吸着性有機物,界面活性剤など),溶媒(通常は水だがアルコール,グリコール等との混合溶媒を使うこともありえる)などと変化させた.均一沈殿法により作製したリン酸カルシウム凝集粒子は30~50μmのサイズに凝集していることが明らかになった.これを大気中で熱処理することにより得られたβ-TCP粉末とガスアトマイズTi粉末を混合し,SPSで試料を作成した.
作製した複合材試料を用いて,圧縮試験,摩耗試験,溶解試験などの各種評価を行い,組織と特性の観点から調査した.リン酸カルシウムの溶解に伴う,試料の特性の変化を検討した後,とくにポロシティと機械的性質(強さ,ヤング率)の関係に注目し,両者間の対応を詳細に検討した.Tiとβ-TCPの体積分率が50:50となる試料の純水中における質量変化を測定し,約1200ksの溶出で約88%となった.これは当初配合したβ-TCPの体積分率に及ばず,閉気孔内に閉じ込められ溶出できないものがあったためと考えられる.また,β-TCPの溶出前後でヤング率が減少することをみいだした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画した通りのステップで研究が進展している.

今後の研究の推進方策

最終年度に当たるため,分担研究者とのを緊密にし,情報のフィードバックに務める.最終的な報告に向けて,データの不足している部分を整理し,年度内に達成するよう協力する.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 均一沈殿法により作製したリン酸カルシウム凝集粒子を用いたTi/β-TCP複合材の作製2011

    • 著者名/発表者名
      池澤亞樹, 菊池丈幸, 三浦永理, 山崎徹, 柴田裕二郎, 小林郁夫, 渡辺義見
    • 学会等名
      日本金属学会2011年秋期(第149回)大会
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンターおよびカルチャーリゾートフェストーネ
    • 年月日
      2011-11-07
  • [学会発表] 放電プラズマ焼結法で作製したTi/β-TCPとポーラスTiのヤング率への焼結条件の影響2011

    • 著者名/発表者名
      三浦永理, 寺本武司, 佐藤尚, 渡辺義見, 小林郁夫
    • 学会等名
      日本金属学会2011年秋期(第149回)大会
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンターおよびカルチャーリゾートフェストーネ
    • 年月日
      2011-11-07
  • [学会発表] 生分解性セラミックス/多孔質チタン複合材料の溶出過程および力学的性質2011

    • 著者名/発表者名
      柴田裕二郎, 小林郁夫, 手塚裕康, 里達雄, 渡辺義見, 菊池丈幸, 三浦永理
    • 学会等名
      日本金属学会2011年秋期(第149回)大会
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンターおよびカルチャーリゾートフェストーネ
    • 年月日
      2011-11-07

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公開日: 2013-06-26  

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