研究課題/領域番号 |
22360292
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
金子 賢治 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30336002)
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研究分担者 |
東田 賢二 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70156561)
馬場 則男 工学院大学, 情報工学部, 教授 (80164896)
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キーワード | 電子線トモグラフィ / アルミニウム合金 / 時効硬化 |
研究概要 |
・重要性や意義 本研究では材料のマクロ特性と微構造の相関を3次元で解明すべく、マクロ特性を制御している析出物の分散状態や時効に伴う構造の変化を立体的に可視化することが目的である。 ・具体的内容 これまで電子線トモグラフィ法を母相と析出物ともに重元素からなる超伝導材料(GdBCO系BZO析出)に適用し、析出物の3次元形態並びに分散状態を解明し、マクロ超伝導特性との相関を解明することに成功した(Kaneko et al.J.Appl.Phys.2010)。 同様の手法を時効に伴い棒状析出物(Mg_2Si)が発生するAl-Mg-Si系合金に適用した。母相(Al)に対し軽元素からなる析出物(Mg_2Si)であること、また傾斜に伴い回折コントラストが発生することから3次元可視化は困難であった。Mg_2Siの周囲に発現する歪みコントラストを可視化することに成功していることから、今後歪みコントラストと析出物の位置関係を明らかにする。(平成23年度5月に開催される日本顕微鏡学会にて発表予定) 今後、常温で時効効果が発現するジュラルミン(Al-Cu-Mg合金)系に応用し、CuAl_2やAl_5Cu_2Mg_2、あるいはMg_2Si等の析出物の分散状態を明らかにし、時効硬化で高い強度が得られる理由を微構造の観点から立体的に解明する。
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