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2010 年度 実績報告書

電場中での触媒反応の学理解明とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 22360340
研究機関早稲田大学

研究代表者

関根 泰  早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (20302771)

キーワード触媒反応 / エネルギー変換プロセス / 資源・エネルギー有効利用技術 / 水素製造 / 電場触媒反応
研究概要

メタンの水蒸気改質による水素製造は大きな吸熱反応であるため,Ni系触媒を用いた場合では1073~1223Kという比較的高い温度で行われる.電場を印加して触媒反応を行うことで,熱のみでの触媒反応では不可能だった低温域での反応が可能となる.本研究ではメタンの水蒸気改質において,電場を印加しない通常の触媒反応と,反応場に電場を印加した触媒反応(Electreforming)を行い,両者を比較することによって電場が触媒反応に及ぼす影響について検討した.さらに反応前後の触媒をH2雰囲気にてTGを用いたTPR測定を行い,その還元度から触媒に対する電場の影響について考察した.
固定床流通式反応器において石英管内部に触媒を充填し,その上下に電極を設置した.触媒はCe02及びSrTi03にPt,Pd,Rh,Niをそれぞれ担持し,200mgを充填して使用した.メタンをS/C=2となるように水蒸気とともに供給し,反応温度423~773Kにて反応を行った.また,触媒層の直下に熱電対を設置し,触媒層温度をリアルタイムで測定した.電場を印加する場合には電流値を3,0mAに固定し,数百Vの電位(触媒物性に依存する)を印加した.印加中はデジタルオシロスコープで電流電圧波形を測定した.生成ガスはGC-TCD,GC-FIDにより定性,定量を行った.TGは反応時間10~30minで行った触媒を313~1100KにてH2雰囲気(10%)で測定した.電場の印加により全ての反応温度において転化率が上昇し,特に低温域ほど上昇幅が大きかった.電場触媒反応により大幅な低温化を達成した.電場を印加した触媒反応によるメタンの水蒸気改質について検討を行った.担持貴金属触媒を用いて反応を行ったところ,電場印加によって活性が大きく向上し,反応の大幅な低温化を達成した.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of Loading Potassium and Palladium over Iron-Based Catalyst for Low Temperature Water Gas Shift Reaction2010

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Sekine, et al
    • 雑誌名

      Catalysis Letters

      巻: 140 ページ: 184-188

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Promoting effect of small amount of Fe addition onto Co catalyst supported on α-Al203 for steam reforming of ethanol2010

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Sekine, et al
    • 雑誌名

      Applied Catalysis A : General

      巻: 383 ページ: 96-101

    • 査読あり
  • [学会発表] 電場及びプラズマアシストを用いた非平衡環境下での触媒反応による低温でのメタン転換2010

    • 著者名/発表者名
      関根泰
    • 学会等名
      触媒学会第106回討論会
    • 発表場所
      山梨 山梨大学(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-17
  • [学会発表] プラズマ・電揚を用いた触媒反応の展開2010

    • 著者名/発表者名
      関根泰
    • 学会等名
      化学工学会秋季大会
    • 発表場所
      京都 同志社大学(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-07
  • [学会発表] 電場を生かした低温での触媒反応2010

    • 著者名/発表者名
      関根泰
    • 学会等名
      化学工学会反応工学部会
    • 発表場所
      京都 同志社大学(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-05
  • [学会発表] Ultra-low temperature steam reforming of methane with novel catalytic system in an electric field2010

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Sekine, et al
    • 学会等名
      9th NGCS
    • 発表場所
      Lyon France
    • 年月日
      2010-06-01
  • [図書] 水素製造・吸蔵・貯蔵材料と安全化2010

    • 著者名/発表者名
      関根泰, 他
    • 総ページ数
      379
    • 出版者
      サイエンス&テクノロジー
  • [図書] 究極のエネルギーと環境調和2010

    • 著者名/発表者名
      関根泰, 他
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      日刊工業新聞社
  • [備考]

    • URL

      http://www.f.waseda.jp/ysekine/

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公開日: 2012-07-19  

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