研究課題
基盤研究(B)
我々の国際特許出願を可能にした世界初の有機溶媒耐性酵母の転写因子 PDR1 の変異による多様な有機溶媒(親水的及び疎水的有機溶媒)耐性の表現型を分類し、これらの中から包括的に取得した制御因子群と多様な有機溶媒耐性との対応を整理し、有機溶媒耐性ストレスへの情報伝達システムのカスケード検索ならびに転写制御因子間の相互作用を基礎的に解析して、育種につなげることを目的とした。PDR1-R821S 変異を導入することにより野生型酵母に有機溶媒耐性を付与することができたが、R821S 変異をもった Pdr1p の制御下で、PDR1 の変異により転写レベルの上昇した ABC トランスポーター群と細胞壁タンパク質に着目し、ABC トランスポーター群は疎水性有機溶媒と親水性有機溶媒のそれぞれに対する耐性への関与によって分類することができた。このような分類は、薬剤排出の時と同じような機構によって有機溶媒排出が行われている可能性を示唆した。
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