研究課題/領域番号 |
22360352
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡部 朋永 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50344164)
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研究分担者 |
西川 雅章 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60512085)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 分子シミュレーション / 界面 / 応力伝達 / クロスリンク / 繊維破断プロセス |
研究概要 |
航空機においては、軽量化を目的に先進複合材料の積極的な適用に期待がかけられている。中でも、国産旅客機では、尾翼をResin Transfer Molding(RTM)によって成形するという革新的な手法を採用している。RTMは人手によって積層する従来の手法と異なり、樹脂を流動させ含浸させるため、複雑な構造にも対応でき、かつ低コストである。一方、レオロジーや繊維・樹脂界面の濡れ性に強く依存するため、材料内部の微視構造のコントロールが難しいという問題点がある。特に、界面欠陥やその周辺のボイドは構造全体の強度に直結するため、定量的評価が必要不可欠である。さらに、上記界面の濡れ性は繊維・樹脂界面における分子構造に強く影響を受ける。つまり、分子レベルでの材料構造についての検討も必要である。本研究では複合材料の成形に関して、樹脂の流動特性から界面における分子構造までを系統的に扱い検討を行った。具体的には(1)分子動力学による界面の結合構造に関する数値シミュレーション(2)粒子法による濡れ性を考慮した成形シミュレーション(3)比較的簡単な構造を有する繊維集合体への樹脂の含浸シミュレーション(4)結合力要素を利用した繊維・マトリックス界面特性に関する数値シミュレーション(5)繊維・樹脂の濡れ性に関する実験的評価(6)比較的簡単な構造を有する繊維集合体への樹脂の含浸の実験的評価(7)異なる化学構成を有する界面の機械的特性に関する実験による評価の7つの研究テーマを実施し、成果は論文として公刊および投稿中であるた。一連の研究により、それぞれの研究分野が持つスケールを理解したうえで、それらを階層化することによって体系づけ、かつ橋渡しするといった複合材料における学際研究の基盤が確立されたと考える。今後は以上の成果をもとに実際の材料開発に活かしていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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