研究課題/領域番号 |
22360369
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
永田 修一 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 教授 (30404205)
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研究分担者 |
豊田 和隆 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 准教授 (10274507)
瀬戸口 俊明 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 教授 (90145186)
今井 康貴 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 准教授 (90284231)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 波力発電 / 後ろ曲げダクトブイ / BBDB / 振動水柱 / タービン |
研究概要 |
本研究では、従来装置より、格段に小型で、小さい係留力、高効率という優れた特性を持つ浮体式振動水柱型波力発電装置"後ろ曲げダクトブイ (Backward Bent Duct Buoy, 以後BBDB) を構成単位とした沖合の大規模Wavefarm建設を目指し、そのために必要な要素技術を開発する。まず、BBDB単体を対象に、不規則な波浪中における浮体運動、空気室内の空気圧力変動、空気タービン特性、発電機特性、係留系特性を同時に考慮できる新しい最適設計手法を開発する。この設計手法の検証と装置の性能把握のために、小型・中型模型に関する水槽実験と、中型模型に関する実海域実験を行うとともに、最適装置を提案する。 平成24年度は海底変化及び浮体間の相互干渉を考慮した流体力・波漂流力計算法の理論を導出した。また、波浪中における、任意の係留系に対する浮体群の運動、各浮体の空気室内の空気圧力の変動やタービン回転数、係留力、周辺波浪場を求める計算法の理論を導出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
数値計算法の開発がほぼ完成したため。
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今後の研究の推進方策 |
(1)渦法によるBBDBの運動・漂流力計算法の開発 申請者らが既に行った実験によると、BBDBに負の漂流力が発生する周波数帯は、一次変換効率が最大となる周波数よりも低周波数域にある。そこで、BBDBの設計の観点からは、通常波浪時の周波数で一次変換効率を最大とするとともに、装置の安全性が要求される異常波浪時において負の漂流力を発生させ、係留力が小さくなるようにすべきと思われる。このため、負の漂流力の大きさと発生周波数を予測することが重要である。漂流力予測のために、ポテンシャル計算に基づいた漂流力計算プログラムの作成も本研究の内容としているが、実験によると、水中ダクトの後端に大きな渦が発生しているため、ポテンシャルベースの漂流力計算では現象を表すことが難しいことも予想される。そこで、本研究では水面波を対象とした渦法を用いて、渦の影響を考慮した浮体の運動と漂流力を求める2次元計算プログラムを作成する。 (2)水槽実験によるシステムシミュレーション手法の検証 本研究では、通常用いられる浮体の動揺によるメモリー影響に、従来示されていなかった空気室内の空気圧力のメモリー影響を考慮した浮体の運動方程式を用いた。空気圧力のメモリー影響は、空気室内水面に単位圧力を作用させた周波数領域でのラディエーション問題の解の畳み込み積分として表現し、周波数領域での解は、3次元境界要素法を用いて解いた。また、タービンには、波力発電に多用されるウェルズタービンに比べ、高トルクで広い流量係数の範囲で高効率特性を持つ案内羽根付きの衝動型タービンを用い、このタービン特性を考慮したシステムシミュレーションを作成した。今年度は水槽実験を行い、本シミュレーション法の妥当性を検証する。
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