研究課題/領域番号 |
22360413
|
研究機関 | 独立行政法人海上技術安全研究所 |
研究代表者 |
南 佳成 独立行政法人海上技術安全研究所, 洋上再生エネルギー開発系, 主任研究員 (60399516)
|
研究分担者 |
湯川 和浩 海上技術安全研究所, 海洋開発系, 主任研究員 (80435776)
國分 健太郎 海上技術安全研究所, 洋上再生エネルギー開発系, 主任研究員 (50358404)
和泉 充 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (50159802)
|
キーワード | 再生可能エネルギー / 海洋利用 / 潮流発電 / タンデムロータ / 負荷変動 |
研究概要 |
潮流発電の実用化を進める上で、発電コストが課題となっている。流速が2.0m/s以上の適地に設置できれば、他の発電システムと競争出来るコストに低減することができる可能性がある。しかし、日本沿岸域で浅い水深でこのような適地は少ない。本研究では、日本沿岸域で広く利用できる潮流発電システムの開発を目指している。日本沿岸域でも得られる流速1.0m/sで発電量を確保できるようにマルチロータ(タンデム方式)による高出力化を検討する。 今年度は、前年度に開発した単独翼に対する数値計算法を、前後に配置したタービン翼が計算できるように2翼のモデルに拡張する。本計算法を用いて、2翼にした場合のタービン性能、後流分布を推定する。 推定結果をもとにタンデムツインロータの最適レイアウトを設計する。設計条件としては、想定海域の流速変化に対応して発電量が最大になるようにする。設置浮体の係留方式による動揺特性の影響を調査する。ロータ模型を設置した浮体模型をもとに、係留方式を変更して動揺特性試験を実施する。その際、流場影響を流場計測試験で評価する。試験データをもとに、ポテンシャル理論と境界要素法を組み合わせた浮体運動を考慮した波浪中の相対流速変化を推定できるプログラムを開発する。22年度開発した発電システムのシミュレーションプログラムを用いて、想定海域における浮体動揺から生じる負荷変動に対して影響が小さい発電システムの設計を行う。必要に応じて蓄電装置の組み合わせを考え、トータルのシステム設計ができるようにする。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マルチロータのタンデム配置に対する計算プログラムの開発が計画通り進んでいる。発電システムの負荷変動については、モデル化する部分で国内に実物がないために少し調査に時間がかかっている。
|
今後の研究の推進方策 |
ロータの計算部分とトルク変動による発電システムの発電量変化推定プログラムを組み合わせて、最終的にはトータルシステムの最適な仕様・レイアウトを求められるツール開発を実施していく予定である。
|