研究概要 |
サーモスペルミンはポリアミンの1つで,植物において維管束分化の抑制に関わり,欠乏すると維管束の異常な増殖と矮化が起きる。その作用機構を解明するため,シロイヌナズナのサーモスペルミン合成欠損変異株から,サーモスペルミンなしで茎の伸長が回復する変異株sac53-d, sac56-dを単離し,原因遺伝子としてリボソームタンパクRACK1, L4をそれぞれ同定した。一方,サーモスペルミンの代替効果を持つ活性物質として,ノルスペルミンを見つけた。さらに,サーモスペルミンがオーキシンと拮抗し,維管束形成を抑制する作用を持つことを明らかにした。
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