研究課題
寛骨耳状面の加齢変化から求めたオホーツク文化人集団の死亡年齢は、15歳から34歳が23.0%-41.2%、35歳から54歳が22.3%-38.7%、55歳以上は24.4%-51.3%であった。これは、55歳以上で亡くなる個体がかなり多い。古代人骨集団の脊椎関節症性変化を調査した。海獣狩猟・漁撈に特化した生業をもつオホーツク文化集団は、船上の活動などが腰椎の関節症性変化発症に関与したと思われる。久米島近世集団は、男女とも腰椎の関節症の頻度が高く、とくに椎体前縁部に関節症を多く認め、農作業などの習慣的労働があったことを示した。四肢の変形性関節症では、オホーツク文化人骨では男女ともに中等度以上においては肘関節、膝関節、手関節で高い傾向を示した。沖縄の縄文時代人は、やはり、縄文文化を持つ人々として同じ形質を持つ。ただ、沖縄の縄文時代人は、目と目の間が平たいという特徴がある。これは、近世にもつながる形質らしい。成人男性の平均身長が約153cmと、低身長でもある。縄文時代人は全国的に見ても約157cmと身長が低いが、南低北高の傾向がはっきりみえる。さらに、日本およびアジア地域11集団成人男性四肢骨を用い統計学的解析を行った.緯度との有意な相関は大腿骨骨体上最大径および扁平示数で認められ,北東アジア人の大腿骨骨体上部の形状が扁平形状であったことを示した.四肢骨Fstは、0.432-0.336と頭蓋や歯の値(0.078-0.180)よりも2-3倍大きい。ヒトゲノム全域に分布するSNP(単一塩基多型)約100万座位の遺伝子型を決定し、それらを他の人類集団のデータと比較した。集団としては、アイヌ人と琉球人はひとつのクラスターをなし、本土人、韓国人が続いてクラスターしている。これらの結果は、アイヌ・琉球同系説およびその現代版である日本人の縄文・弥生の二重構造モデルを強く支持している。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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