研究課題/領域番号 |
22370092
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
甲田 勝康 近畿大学, 医学部, 准教授 (60273182)
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研究分担者 |
中村 晴信 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10322140)
藤田 裕規 近畿大学, 医学部, 助教 (10330797)
伊木 雅之 近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 環境 / 骨量 / 小児 / 成長 |
研究概要 |
骨量は思春期に急増するが、その量は遺伝的因子だけでなく環境因子によっても影響を受けるといわれている。しかしながら、この時期の全身の骨量を二重エネルギーX線吸収法(DXA法)等によって正確に測定した研究は希少である。 本研究課題では、平成22年度と平成23年度に、DXA法装置搭載バスを学校等に持ち込み、成長期における環境と骨量獲得の関係について検討してきた。その結果、思春期・青年期の生活環境因子が骨量獲得に影響をおよぼしている可能性が示された。さらに、思春期の全身骨塩量は出生までの栄養状態よりも出生後の栄養状態により強く影響を受ける可能性が示された。平成24年度も前年度や全前年度と同様にDXA法装置搭載バスを学校等に持ち込み、サンプル数を増やして詳細な検討を行った。研究は近畿大学医学部倫理委員会の承認を得て行った。対象者は保護者から文書で同意が得られた児童生徒であり、測定は本人の自由意思のもとに行った。 ビタミンDは骨代謝に関与し、その欠乏症は骨量獲得を障害するため、今年は血中ビタミンDと全身骨塩量の関連性について検討した。しかしながら、明らかな関連性は見いだせなかった。次いで、体組成と骨量の関係について検討した。成長期における全身骨量は体重と正の関係を示すことがいわれている。体重は脂肪重量と除脂肪重量に分けられるため、脂肪重量と除脂肪重量のどちらが骨に関係するかについて検討したところ、除脂肪重量が脂肪重量よりもより強く骨量に関係することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題においては、交付申請時の研究計画に従い平成22年度から24年度は毎年DXA法による全身型骨量測定装置搭載バスを複数の学校に持ち込み、ベースライン調査として全身骨塩量を測定し、順調に研究対象者集を増やしている。また、平成24年度はそのデータを用いて成長期の骨代謝と環境因子の関わりについて環境適応能の視点から検討し、研究成果の発表も行った。 研究組織や研究方法は交付申請の内容と相違はなく実施している。これまで重大な問題は発生しておらず、研究成果も当初の想定通り得られている。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度も当初の研究計画に従い、平成22年度から24年度と同様に、DXA法による骨量測定装置搭載バスを学校等に持ち込み、小児の全身の骨塩量を測定し、ベースライン対象者の数を増やす。同時に平成22年に測定を行った者を対象に、3年後の追跡調査を行う。 研究代表者は、現在、学校・教育委員会・保健センター・学校医・保護者や児童生徒と有機的連携がとれている。平成25年度もこの有機的組織を利用して疫学研究を実施する。研究は近畿大学医学部倫理委員会の承認を得た方法で実施する。明確な結論が得られれば、研究成果を学会等で発表するとともに、論文を作成し、学術誌に投稿する。
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