研究課題/領域番号 |
22380004
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
木庭 卓人 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (40170302)
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研究分担者 |
佐々 英徳 千葉大学, 園芸学研究科, 准教授 (50295507)
菊池 真司 千葉大学, 園芸学研究科, 助教 (80457168)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | パンコムギ / 交雑親和性 / QTL解析 / 染色体置換系統 / 組換え近交系統 / 分子マーカー / 花粉管伸長 / 共焦点レーザー顕微鏡 |
研究概要 |
パンコムギには近縁のコムギ連植物との間に交雑親和性に関する遺伝的変異が存在し,その遺伝学的分析が行われてきた。本研究は,特に大きな効果をもたらすことが判明しているパンコムギの5B染色体に座乗する遺伝子の座乗位置の特定とその機能を明らかにし、その遺伝子に対応するDNA断片の単離を目ざすものである。昨年度、コムギ品種Chinese Spring(CS)へ品種Hopeの5B染色体を導入した系統に由来する組換え近交系集団を用いたQTL分析の結果、品種Hopeのライムギに対する交雑親和性が5B染色体短腕に座乗するSkr遺伝子によることを明らかにした。今年度はさらにその普遍性を明らかにする目的で、コムギ品種Maraのもつ交雑親和性遺伝子がSkrと同一のものかどうかを確認すれため、CS(Hope5B)及びCS(Mara5B)の二つの染色体置換系統に由来する組換え近交系集団を用いてQTL解析を行った。その結果、両系統に関する集団において交雑親和性がSkrによるものであることが明らかとなり、その座乗位置を5BS上に特定することができた。すでに、パンコムギ品種Cheyenneのもつ交雑親和性遺伝子も5B染色体上の遺伝子によることを明らかにしている。これらのことから、パンコムギのライムギに対する交雑親和性は5B染色体短腕に位置するSkrと命名された遺伝子に制御されていることが明らかとなった。さらに、この遺伝子の作用を明らかとするため、共焦点レーザー顕微鏡による雌蕊内での花粉管伸長を観察した。ライムギとの交雑親和性の高い品種Chinese Spring(CS)と低い品種Hope、Cheyenne、及びMaraの5B染色体を置換した系統を用いて調査したところ、交雑親和性の低い品種においては、花粉管の身長が柱頭及び花柱で阻害されており、花粉管の長さが交雑親和性の高低と高い相関関係にあることを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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