研究課題
1.根の可塑性の乾物生産、成長、収量に対する役割の検証これまでに選抜したOryzaSNP Panel12品種、農業生物資源ジーンバンク(NIAS)世界のイネコアコレクション3品種、陸稲NERICA2品種、DRS(drought resistant lines、フィリピンイネ研究所育成系統)12系統を用いて、Line source sprinkler 法ならびに傾斜フィールド法を用いて、形質評価を行った。その結果、土壌浅層における側根発育に関わる可塑性に加え、土壌深層へ光合成産物の分配をシフトさせるような深根性に関わる可塑性も、水ストレス条件下における乾物生産や収量形成に重要な役割を果たすことを明らかにした。日本晴/カサラス由来の染色体断片置換系統群から選抜した系統47番に関して、マイルドな乾燥ストレスに対して発揮される側根形成ならびに乾燥から湛水条件に変動したときに発揮される通気組織形成に関わる可塑性を制御するQTLが12番染色体上に、また乾燥ストレスに反応して光合成産物の根への分配を制御するQTLが6番染色体上に座乗することを明らかにした。上述のLine source sprinkler実験圃場において、乾燥ストレスに対して根系が発揮する可塑性が大きい系統45 番・系統50 番と日本晴、KDML105 、NERICA1と4を生育させ、乾燥ストレスに対して根が発揮する可塑性は、窒素施用量との間に相互作用を示し、可塑性を発揮するための最適施用量が存在することを明らかにした。2.水通導性のメカニズム解析同系統群を供試し、アポプラストとシンプラストの両面から、根系の水通導性を制御するメカニズムを解析し、種子根系において、種子根軸、L型次側根,およびそこから分枝する高次側根を一つの単位とするhydraulic architectureのモデルを提案した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Field Crops Research
巻: - ページ: -
10.1016/j.fcr.2013.03.020
Plant Production Science
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