研究課題/領域番号 |
22380026
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
久保田 尚浩 岡山理科大学, 生物地球学部, 教授 (70033272)
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研究分担者 |
福田 文夫 岡山大学, 大学院環境生命科学研究科, 准教授 (60294443)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | モモ / 果肉障害 / 赤肉症 / 水浸状果肉褐変症 / 障害の特徴 / 発生要因 / 発生機構 / 防止策 |
研究概要 |
障害の発生実態と特徴:既報の品種に加えて新たに3品種の障害発生率を調査したところ,これまでの報告と同様品種によって発生する障害が異なった.すなわち,‘なつごころ’では赤肉症,水浸状果肉褐変症ともに多発したのに対し,‘恋みらい’では後者の発生率が高い一方,赤肉症は全く発生しなかった.水浸状果肉褐変果(水浸状果)の特徴として,果肉硬度が低いことや糖含量が多いことはこれまでの報告と同様であったが,発生部位と糖含量や糖組成との関係については明確な結果が得られなかった. 障害発生の要因と機構:発生要因に関し,‘清水白桃’の窒素施用量を3段階に変えたところ,赤肉症の発生率は施用量が少ないほど高いが,水浸状果肉褐変症の発生率は逆に施用量が多い場合に高い傾向であった.発生機構に関し,収穫前落果や果梗離脱果では果梗内に樹脂やポリフェノールが蓄積することで果梗内にエチレンの前駆体である1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)が増加して収穫前の落果や果梗の離脱が生ずるとともに,果肉のACC合成が促されるため軟化が起こることを明らかにした. 防止策の確立:開花期の早晩によって果肉障害の発生率が異なることから,‘紅清水’と‘清水白桃’について満開日よりも早く咲いた花を取り除いたところ,障害果とくに水浸状果肉褐変果の発生率が低下し,本障害の発生抑制にこの方法が有効であることが示唆された.‘白鳳’の収穫果を用いて,非破壊で水浸状果肉褐変症発生の有無を判別しうる共振法の有用性を検討したところ,障害果の共振周波数は健全果よりも大きく低下したことから,障害果の出荷防止に活用できる可能性が考えられた.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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