カイコガをモデルに,(1) 昆虫変態に関わるインスリン様ホルモン(ボンビキシン)について,ゲノム情報を基に,新規遺伝子の同定を含め全貌を解明した。 (2) インスリン機能に関連して,発生に伴うエネルギー源としての糖に着目し体内濃度の変化を解析した。結果,発生過程での糖利用酵素の活性調節が幼虫期ではエクジソンによる制御機構下にあることを示した。 (3) 脳中枢神経回路での情報処理および制御機構解明のため,性フェロモンに対する性行動をモデルに,神経活動依存的遺伝子を用いて神経回路可視化可能系統の作出を試みた。結果,性フェロモンに応答してGFPシグナルが観察され,神経回路の可視化可能系統が確立できた。
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