研究課題/領域番号 |
22380036
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
刑部 正博 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (50346037)
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研究分担者 |
竹田 真木生 神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20171647)
菅原 達也 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (70378818)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 光回復 / 紫外線損傷 / UVB / 可視光 / UVA / ダニ類 |
研究概要 |
ナミハダニ各発育ステージに対するUVBの生物影響について照射強度と照射時間の関係を解析し、生物影響は照射強度ではなく、積算照射量に依存し、相反則が成立することを明らかにした。また、UVBを照射された幼虫の多くが次の発育ステージである第一静止期に死亡することや特定の日齢の卵でUVB照射の影響が高いことなどを明らかにした。これらはUVBによる生物影響が特定の発育段階で顕在化することを示しており、UV損傷機構を解明する上で重要な知見と考えられる。その一方で、太陽光中のUVBによるナミハダニ卵のLD50値は、紫外線ランプでの値のほぼ86倍となった。多くの生物ではUVBによるDNA損傷に対する修復機構として光回復効果の重要性が指摘されている。そこで、ナミハダニの卵と幼虫について可視光やUVAによる光回復を検証したところ、顕著な効果が認められた。したがって、太陽光による紫外線影響では同時に光回復が生じることにより、紫外線ランプに比べて損傷が抑制されているものと推察される。さらに、光回復のタイミングを調べた結果、UVB照射後、一定期間を暗黒下で経ると光回復効果が機能しなくなることが分った。さらに、卵齢による死亡率の違いや幼虫期の照射による死亡ステージなどから、UVBによる損傷に対する感受性が発育ステージによって変化し、その影響が特定の段階で現れるものと考えられた。 UVの波長に対するミヤコカブリダニ(捕食者)の行動反応を解析したところ、ナミハダニが認知できないと考えられるUVBに対して、強い忌避行動が観察された。実質的に害のないUVAに対しても忌避行動は観察されるが、その行動は餌であるハダニのcueの存在によって変化した。また、UV損傷に対する光回復は、捕食者であるミヤコカブリダニでも確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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