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2010 年度 実績報告書

無保護でのペプチド合成のための新規ペプチド合成酵素の探索と開発

研究課題

研究課題/領域番号 22380053
研究機関京都大学

研究代表者

横関 健三  京都大学, 農学研究科, 教授 (10432345)

研究分担者 小川 順  京都大学, 農学研究科, 教授 (70281102)
萩下 大郎  京都大学, 農学研究科, 准教授 (20432346)
キーワードペプチド
研究概要

ペプチドは構成アミノ酸には見られない有用な生理活性あるいは新たな物性を示し、その必要性・重要性がますます認識されており、研究開発が盛んに行われている。特に最近、アラニルグルタミンは新たな発酵生産製品として注目されており、グルタミン源として輸液への利用が広がっている。血中ですみやかにグルタミンに変換され、水溶液中でも極めて安定で、溶解度がグルタミンに比べて圧倒的に高いという優れた性質を持っている。現在は主に化学合成法によってペプチドが生産されているが、保護基の導入・脱離工程が基本的に必須であるため、さらなる効率的な合成方法の開発が望まれていた。本研究では微生物が持っているジペプチドの合成酵素の探索とその応用を目指して研究を進めた。疎水性アミノ酸を含む一部のペプチド合成においてわずかにカルボキシペプチダーゼY、パパイン等のプロテアーゼを用いる方法が特許報告されているが、多量の酵素量添加、反応速度の低さ、汎用性の低さなど多くの課題を残している。これまでにペプチド合成方向に反応平衡が向いている転移型酵素の報告はごくわずかである。L-アミノ酸メチルエステルとL-アミノ酸を用いるジペプチドの合成活性を指標にしたジペプチド合成酵素ライブラリーの多様化を図るために、分解に関与するプロテアーゼ活性を低下させるためのスクリーニング系の改良を行った。研究室保存株約700株に対して15株に対してL-アミノ酸メチルエステルとL-アミノ酸から合成活性を検出した。また種々のペプチドを合成するためにアミノ酸を水酸化する活性を示す酵素を探索し、イソロイシンを水酸化し天然型4-ヒドロキシイソロイシンを効率的に生産し得る新規なジオキシゲナーゼの採取に成功した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] A novel 1-isoleucine metabolism in Bacillus thuringiensis generating (2S, 3 R, 4 S)-4-hydroxyisoleucine, a potential insulinotropic and anti-obesity amino acid2010

    • 著者名/発表者名
      Ogawa, J., T.Kodera, S.V.Smirnov, M.Hibi, N.N.Samsonova, R.Koyama, H.Yamanaka, J.Mano, T.Kawashima, K.Yokozeki, S.Shimizu
    • 雑誌名

      Applied Microbiology and Biotechnology

      巻: (in press) ページ: 1-10

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Metabolic engineering of Escherichia coli to produce (2S, 3R, 4S)-4-hydroxyisoleucine2010

    • 著者名/発表者名
      Smirnov, S.V., T.Kodera, N.N.Samsonova, V.A.Kotlyarova, N.Y.Rushkevich, A.D.Kivero, P.M.Sokolov, M.Hibi, J.Ogawa, S.Shimizu.
    • 雑誌名

      Applied Microbiology and Biotechnology

      巻: 88 ページ: 719-726

    • 査読あり
  • [学会発表] Bacillus thuringiensis 2e2株由来L-isoleucine dioxygenaseによる有用アミノ酸の立体選択的合成2011

    • 著者名/発表者名
      日比慎、河嶋隆志、清水昌、横関健三、小川順
    • 学会等名
      2011年度日本農芸化学会大会
    • 発表場所
      京都女子大学
    • 年月日
      2011-03-26
  • [図書] 生物学辞典(アデニンアラビノシド、アラニルグルタミン、L-システイン、ジデオキシイノシン、L-リジン、L-トリプトファン)2010

    • 著者名/発表者名
      横関健三
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      東京化学同人
  • [図書] 酵素利用技術大系(小宮山眞監修)第7編-第1章-第2節(5.新規酵素を用いるオリゴペプチド工業新製法の開発)2010

    • 著者名/発表者名
      横関健三
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス

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公開日: 2012-07-19  

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