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2011 年度 実績報告書

新規核内mRNPによる遺伝子発現制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 22380063
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

今井 亮三  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター・寒地作物研究領域, 上席研究員 (90291913)

キーワード植物 / ストレス / 発現制御 / RNA制御
研究概要

シロイヌナズナのPABN1のストレス応答における機能をあきらかにするため,ストレス応答発現を解析したところ,転写産物やタンパク質が低温、塩、乾燥、ABAなど様々なストレス条件下で蓄積することが判明した。次に,ABRCストックセンターより入手したPABN1(At5g51120)のT-DNAが挿入ノックアウト変異体を用いてストレス耐性の検討を行った.低温馴化植物体の一12℃凍結処理後生存率で比較した場合野生株が91.6%であるのに対して,pabn1-1変異体では33.3%であり,耐凍性が低下していることが明らかとなった.また,耐塩性においても,190mMNaCl含有培地における生存率が野生株の96%に対してpabn1-1変異体では80%と低下していた.次においては耐凍性と耐塩性においてけるストレス耐性を検討した.AtPABN1遺伝子の欠損株pabn1-1は野生株と比較して耐凍性及び耐塩性が著しく低下していた。次に,カリフラワーモザイクウィルス(CaMV)35Sプロモーターを付加したPABN1のconstructをアグロバクテリウムを介して導入し、形質転換体を作出した。ホモ系統の過剰発現株を選抜後,Semi-quantitative RT-PCRを行い、PABN1遺伝子が過剰発現していることを確認した。過剰発現体の耐凍性を調べたところ,一14℃凍結処理後の生存率が野生株では0%であるのに対して,過剰発現株では33%であった。また耐塩性試験では200mMNaCl含有培地での生存率が野生株の0%に対して,3つのラインで12-60%の生存率を示した.更に乾燥耐性についても顕著な向上が観察された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

PABN1の機能解析で予想通りストレス耐性の表現型が観察された.

今後の研究の推進方策

予定通りに研究をすすめる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Pleiotropic roles of cold shock domain proteins in plants2011

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Sasaki
    • 雑誌名

      Frontiers in Plant Science

      巻: 2 ページ: 116

    • DOI

      Doi:10.3389/fpls.2011.00116

    • 査読あり
  • [学会発表] Functional analysis of nuclear poly (A) binding protein 1 (PABN1) that interacts with CSP3 in Arabidopsis2012

    • 著者名/発表者名
      Myung Hee Kim
    • 学会等名
      日本植物生理学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2012-03-16
  • [学会発表] The Arabidopsis Cold Shock Domain protein 3 (AtCSP3) interacts with RNA processing proteins in the nucleus and cytoplasm2011

    • 著者名/発表者名
      Myung Hee Kim
    • 学会等名
      International Plant RNA Workshop 2011
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2011-06-20
  • [産業財産権] 高い種子収量性を有する環境ストレス耐性植物及びその作成方法2012

    • 発明者名
      今井亮三, 金明姫, 柳楽洋三, 田岡直明
    • 権利者名
      独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 株式会社カネカ
    • 産業財産権番号
      特許特願2012-052018
    • 出願年月日
      2012-03-08

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公開日: 2013-06-26  

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