研究課題
申請者は、昆虫の唾液に含まれ、植物に抵抗性を誘導するエリシターとなるアミノ酸-脂肪酸縮合物(Fatty acid-amino acid conjugates, FACs)に注目し、特に昆虫類のFACsの構造の多様性と植物における反応性の違いをテーマに研究を進めた。鱗翅目ハスモンヨトウ幼虫ではグルタミン型縮合物、直翅目コオロギと双翅目ショウジョウバエではグルタミン酸型縮合物が生合成されるが、その生合成の過程はそれぞれ異なることを見出した。ハスモンヨトウ幼虫では脂肪酸とグルタミンが直接縮合し、ショウジョウバエでは脂肪酸とグルタミン酸が直接縮合する。一方、コオロギでは一旦脂肪酸とグルタミンが縮合し、その縮合物の末端のアミド基が加水分解されて、グルタミン酸型縮合仏が生合成された。また、ハスモンヨトウ幼虫の腸管からFACsの縮合酵素の精製を進めた結果、電気泳動でほぼ単一バンドの酵素を得た。MSMSを用いた分析にから、現在そのタンパク質のアミノ酸配列の解析が進んでいる。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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