研究課題
1.研究会/6月23日(日)筑波大学。「秋田藩の村落支配構造に関する既存研究」、「福武直が捉えた『東北型農村』の歴史的意義」、「秋田県の官林区域調査について」、「明治初年における秋田県官林の森林資源状況―明治9年「官林帳」を中心に―」、「東北型農村の社会史的分析法―農村社会学からみた阿仁の地域社会構造―」、「東北型農村の社会史的分析法―近世・近代の同族組織と村落構造―」、「今林家文書の特徴と研究への活用」、「横手殖林社文書の整理と特徴」の報告があり、議論を深めた。2.史料・ヒアリング調査と地域貢献(1)秋田県北秋田市の地方文書の発掘・整理・目録化/阿仁・比内地方の肝煎・区長、在方商人等の史料について、市教育委員会・市民と協働で整理している。目録を完成した重要史料は写真撮影を進めた。/(2)秋田県横手市横手殖林社の史料整理と目録化/横手城付山林は明治初年に官林となるが、士族の運動によって払い下げられ、横手殖林組合、後に株式会社横手殖林社として運営された。近・現代の大量な史料の整理を進め、約4000点の全史料の袋詰めを終えた。3.分析(1)秋田藩の林政改革と近代への継承/19世紀初頭に始まる林政改革において、藩林政の「木山方」への実質的統一、在地勢力に支配されていた秋田杉の産地、米代川流域の林政の木山方による掌握、木山方傘下の地方機関開設、緻密な森林経営計画の樹立と、近代初期への継承を解明した。/(2)東北型農村の社会史的研究/①肝煎家文書には村請制に関わる近世文書がほとんど見られない。②地方知行制を採用する秋田藩では、領国内の拠点に家臣団が配置され、蔵入地でも郡方役人が役屋に常駐していた。③村々の連合組織の親郷・寄郷、本郷・支郷制が存在する。そこには一般的な村請制とは違う支配体制があり、近代以降の農村社会を規定する。こうした東北型農村社会特徴を解明しつつある。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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『徳川林政史研究所研究紀要』
巻: (48) ページ: 39-57
『歴史』
巻: (120) ページ: 1-29
『共生社会システム研究』
巻: 7(1) ページ: 223-255
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『日本民俗学』
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