• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

ニホンジカの分布拡大過程と空間構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22380087
研究機関地方独立行政法人北海道立総合研究機構

研究代表者

宇野 裕之  地方独立行政法人北海道立総合研究機構, その他部局等, 研究員 (80442614)

研究分担者 高田 雅之  法政大学, 人間環境学部, 教授 (40442610)
齊藤 隆  北海道大学, 学内共同利用施設等, 教授 (00183814)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードエゾシカ / 努力量当りの目撃数 / 遺伝的空間構造 / ミトコンドリアDNA / マイクロサテライトDNA / 地理情報システム
研究概要

2008年度(63,529件)、2009年度(60,832件)及び 2010年度(58,114件)の狩猟カレンダー情報を用いて5kmメッシュ及び市町村ごとの努力量当りの目撃数(SPUE)データを整備した。過去と比較すると、2000年代に日本海沿岸地域で分布拡が顕著にみられること、西部地域(日高・宗谷振興局など)ではSPUE値が上昇している一方、東部地域(釧路振興局など)ではSPUE値の低下が認められた。
1990年代に捕獲されたエゾシカ168サンプルと、2008~2010年に収集した648サンプルのうち169サンプルのDNA分析を行った。ミトコンドリアDNAを用いた解析によると、約15年間で地域的な分集団が4つから3つに減少したこと、マイクロサテライトDNAによると分集団が5つから3つに減少したことが明らかとなった。密度依存的なメスジカの分散及び双方向的なオスジカの分散が、遺伝的空間構造の変化に寄与していることが示唆された。
エゾシカの生息環境に関わる基盤情報として、既存情報に加えて地理情報システムを用いて、河川の流域面積等から求めた河川幅、幹線国道の有無、人口密集程度及び地形要因(尾根等)に係る5kmメッシュデータの構築を進めた。
エゾシカの分布拡大の過程と要因を明かにするために、パーコレーションモデルを用いた分布拡大シミュレーションによる解析に加えて、拡散方程式をベースとしたモデルを開発し、分布拡大の地理的障壁について検討した。その結果、人口密集地(都市域)、河川幅、標高などの組合せが分布拡大の障壁となる景観要素として重要であることが示唆された。さらに、SPUEデータと状態空間モデルを用いた個体数推定手法の検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] エゾシカの過増加と森林植生~野生動物管理の視点2013

    • 著者名/発表者名
      宇野裕之
    • 雑誌名

      北方森林研究

      巻: 61巻 ページ: 5-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A comparison of sika deer population conditions between the Hidaka and Akan districts in Hokkaido, Japan2013

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Uno
    • 雑誌名

      Mammal Study

      巻: 38巻 ページ: 未定

    • 査読あり
  • [雑誌論文] New mtDNA haplotypes of the sika deer (Cervus nippon) found in Hokkaido, Japan suggest human-mediated immigration2013

    • 著者名/発表者名
      Chisato Terada
    • 雑誌名

      Mammal Study

      巻: 38巻 ページ: 未定

    • 査読あり
  • [学会発表] エゾシカの分布拡大における積雪の影響ー積雪モデルより得られた積雪の時空間分布を用いた解析ー2013

    • 著者名/発表者名
      濱原和広
    • 学会等名
      日本生態学会第60回大会
    • 発表場所
      静岡市(グランシップ)
    • 年月日
      20130305-20130309
  • [学会発表] エゾシカ分布拡大過程への拡散モデル適用の試み2012

    • 著者名/発表者名
      高田雅之
    • 学会等名
      地理情報システム学会2012年度大会
    • 発表場所
      広島市(広島修道大学)
    • 年月日
      20121013-20121014
  • [学会発表] エゾシカの日高及び阿寒個体群の質的検討2012

    • 著者名/発表者名
      宇野裕之
    • 学会等名
      日本哺乳類学会2012年度大会
    • 発表場所
      相模原市(麻布大学)
    • 年月日
      20120920-20120923
  • [図書] 野生動物管理―理論と技術―2012

    • 著者名/発表者名
      宇野裕之(分担執筆)
    • 総ページ数
      508ページ
    • 出版者
      文永堂出版株式会社

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi