研究課題/領域番号 |
22380091
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
田端 雅進 独立行政法人森林総合研究所, 森林微生物研究領域, 室長 (40353768)
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研究分担者 |
小坂 肇 独立行政法人森林総合研究所, 九州支所, グループ長 (20343791)
梶村 恒 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教授 (10283425)
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キーワード | 外来重要害虫 / ノクチリオキバチ / リスク管理 / 共生菌 / ミューカス |
研究概要 |
東アジアのマツ類に対するノクチリオキバチ共生菌の病原性とミューカスの毒性を明らかにするため、南アフリカのケープタウンでマツ類の枯損被害を起こしているノクチリオキバチ雌5頭を採取・解剖し、共生菌Amylostereum areolatum 5菌株とミューカスを分離した。その分離菌株のジェネットを識別するため、分離菌株間で対峙培養を行った。その結果、5菌株は同じジェネットであることがわかった。 在来キバチ共生菌の病原性やミューカスの毒性を明らかにするため、スギ・ヒノキ材からニホンキバチ、ヒゲジロキバチを採取・解剖し、それぞれ共生菌キバチウロコタケ3菌株とミューカスを分離した。 東アジアに侵入した場合の分布域(危険地域)を推定するため、南アフリカにおいてノクチリオキバチによるマツ類の枯損が発生しているケープタウンやダーバンの平均気温を収集した。 キバチの在来天敵(線虫や寄生蜂)の寄生性や寄生様式を明らかにするため、昨年設置した餌木からヒゲジロキバチを採取し、採取したキバチの腹部からDeladenus属の寄生線虫を検出し、同キバチの共生菌を用いて培養することができた。また、今年は5月~10月にかけて愛知・長野・岩手県においてカラマツやアカマツを伐採し、その丸太による餌木を設置した。
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