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2010 年度 実績報告書

サイプレス材精油の匂い刺激による代謝物質の網羅的解析と肥満抑制メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22380094
研究機関岐阜大学

研究代表者

光永 徹  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (20219679)

研究分担者 志水 泰武  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40243802)
キーワードサイプレスパイン / 香気成分 / 交感神経 / 中性脂肪 / コレステロール / シトロネル酸 / グアイオール / オイデスモール
研究概要

サイプレス材はヒノキ科独特の強い香りを持っているため、本研究ではその香り成分の生理活性機能の一つとして、香りを嗅ぐことによる肥満抑制効果について検討した。22年度は,心材の木紛から水蒸気蒸留して得た精油を用いてマウスの吸入実験を行った。精油成分はシトロネル酸、グアイオール,オイデスモールが主要成分で、その揮発成分はモノテルペンやセスキテルペン炭化水素群であった。この揮発成分は時間が経つにつれ成分組成および種類が変化し、比較的早い時間にシトロネル酸やグアイアズレンなどの高揮発成分が放散することが分かった。血中の脂肪量は、材で得た結果と同様にコレステロールの減少は認められなかったが、中性脂肪は半減した。また、マウス肝臓中の中性脂肪は激減することも明らかにした。よって、サイプレス材から揮発する香り成分がマウス血中の脂肪代謝に大きく影響することが明らかとなった。次に、精油成分を高揮発性、中揮発性、難揮発性画分に分け、同様に中性脂肪の変化を調べたところ、シトロネル酸を主要成分とする、高揮発性画分がもっとも効果が高く、香りを嗅がせた直後に測定した中性脂肪がもっとも低い値を示す結果を支持した。現在は、サイプレスパイン材香気成分による中性脂肪減少メカニズムを解明するために、精油を嗅がせた麻酔ラットの交感神経活動を電気化学的手法で測定し、肥満抑制作用が神経伝達系の活性化を通して起こるかどうかを検証しているが、香気成分がある濃度以上になると交感神経の活動電位が確かに上昇することを確認している。今後は測定条件や分画成分との関係について詳細に活動電位について知見を深める予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Potency of Indonesian Medicinal Plants as Tyrosinase Inhibitor and Antioxidant Agent2010

    • 著者名/発表者名
      Batubara, I., Darusman, L.K., Mitsunaga, T.
    • 雑誌名

      Journal of Biological Science

      巻: 10 ページ: 138-144

    • 査読あり
  • [学会発表] ホワイトサイプレス心材精油の吸入による肥満抑制効果2011

    • 著者名/発表者名
      松島那紗, 光永徹
    • 学会等名
      第61回日本木材学会大会
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2011-03-18
  • [学会発表] ホワイトサイプレス心材精油成分が褐色脂肪組織の交換神経活動に及ぼす影響2011

    • 著者名/発表者名
      松岡竜之介, 光永徹
    • 学会等名
      第61回日本木材学会大会
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2011-03-18
  • [学会発表] Introduction of Tropical Woody Plant Extractives for Beauty and Health Science2010

    • 著者名/発表者名
      光永徹
    • 学会等名
      International Medicinal Plants
    • 発表場所
      スラバヤ(インドネシア)
    • 年月日
      2010-07-11

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公開日: 2013-06-26  

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