研究課題
東南アジア海域における動物プランクトンの多様性に関する情報の整備・拡充を目的として以下の項目について調査・研究した。1.時空間変動:前年度に得られたマレーシアのサンゴ礁およびアマモ場における種組成データを解析し、個体数、種組成、および種の時空間的出現パターンが生息場所間で異なること等の成果を含む論文を作成した。2.分類学的知見の拡充:前年度に実施したインドネシアからのカイアシ類未記載種15種の観察と描画に基づき新種記載論文を作成した。アミ類については、前年度から継続した同定マニュアルの作成を完了した。3.遺伝学的解析:前年度に引き続き分析・解析を継続し、マレーシアのアマモ場から採集されたカイアシ類Oithona attenuata種内の大型、小型の2型が遺伝的に隔離された隠蔽種であること、東南アジア海域に分布するユメエビ類のLucifer hanseniが地史および海流系に対応した集団構造を示すこと、タイから採集されたアミ類にAnisomysis属の未記載が存在すること等を明らかにした。4.データベースの拡充:昨年度から継続しているアジア・西太平洋海域のヤムシ類の種多様性に関する定量的分布のデータベース解析に基づき、環境要因(水温、クロロフィル等)から種多様性(種数、多様度)を推定するための重回帰モデルに関する論文を作成・公表した。5.その他の成果:フィリピンで採集した食用クラゲに様々な魚類および無脊椎動物が共生していることを見いだし、論文を作成・公表した。以上、東南アジアの動物プランクトンの多様性に関する新知見を得るとともに、論文の作成・公表を順調に進めることができた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (14件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
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