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2012 年度 実績報告書

マナマコの新しい人工受精法の開発と育種への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22380113
研究機関独立行政法人水産総合研究センター

研究代表者

山野 恵祐  独立行政法人水産総合研究センター, 増養殖研究所養殖技術部, 主幹研究員 (10372020)

研究分担者 太田 博巳  近畿大学, 農学部, 教授 (10351579)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード増養殖 / マナマコ / 種苗生産 / 繁殖生理
研究概要

生体外卵成熟誘起法の条件について、摘出した卵巣の保存温度、卵成熟誘起時の培養液のpH及び適正クビフリン濃度等を検討した。その結果、摘出した卵巣は15℃の海水中で6時間保存可能なこと、卵成熟誘起時の培養液はpH7.5-9、クビフリン濃度は10-100nMが適していることが明らかとなった。これまでの成果と合わせて、授精率90%以上の成熟卵を卵巣1g当たり約2万粒作出する手順を確立した。
また精子凍結法の条件について、凍害防御剤の種類、解凍精液へのアンモニア、カオトロピック薬剤等の添加の影響等を検討した。その結果、凍害防御剤としてメタノールを用いた場合、濃度10%で凍結速度を-12℃/分とした場合に最適であることが判明したが、DMSOを用いて凍結した場合と比較すると受精率がやや劣ることが判明した。解凍精液へのアンモニアの添加は精子運動活性を向上させたが、授精に悪影響を与えた。一方カオトロピック薬剤では、NaBrに運動活性、受精率をやや向上させる効果が見られた。
生体外卵成熟誘起法で作出した成熟卵と凍結精子を用いて、2万粒の卵に媒精し、概ね80%以上の授精率を得る手順を確立した。また、三重県産と北海道産のマナマコの交配試験を行い、生存性を確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究代表者、研究分担者とも計画に沿って着実に研究が実施されており、学会発表を通じて成果も公表されている。

今後の研究の推進方策

マナマコ卵の生体外卵成熟誘起法については実用できるレベルに達したので、積極的に公表して種苗生産を実施している所で利用されるように普及活動を行う。研究計画の変更はない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 種々のナマコ類のクビフリン遺伝子と卵成熟誘起作用

    • 著者名/発表者名
      山野恵祐、甲斐渉、中村洋路、安池元重、重信裕弥・藤原篤志、吉国通庸
    • 学会等名
      平成25年度日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      東京海洋大学
  • [学会発表] 生理活性ペプチド(クビフリン)を用いたマナマコ採卵技術の開発

    • 著者名/発表者名
      山野恵祐、藤原篤志、吉国通庸
    • 学会等名
      平成25年度日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      東京海洋大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 精子活性化物質がマナマコ凍結保存精子の運動能や受精能に及ぼす影響

    • 著者名/発表者名
      水野裕太、山野恵祐、鵜沼辰哉、太田博巳
    • 学会等名
      平成25年度日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      東京海洋大学
  • [備考] 水産総合研究センター増養殖研究所繁殖グループ研究紹介

    • URL

      http://nria.fra.affrc.go.jp/ATD/rrg.html

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公開日: 2014-07-24  

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